これで最高の夜を君にプレゼント出来る、そして最高の夜を…ありがとう…
クマとシオマネキ
第1話 蛇は痺れる程度の毒を持ち見誤る、相手が巨獣だという事を。
※注意!この作品は…Nyamu様の
『友人が奥さんをNTRれたけど、一度は赦すと言うので手伝っていたら、不幸の連鎖が止まらないんですけど…』
https://kakuyomu.jp/works/16817330668701964036
の、綾香編(第13話、第14話、第15話)の二次創作になります。全4話予定。
是非、この作品より上記作品をご覧になっていただければと思います。
そしてNyamu様には心からの感謝と謝罪を…
―――――――――――――――――――――――
テカリのある身体のラインが浮く、着慣れないミニのワンピース、明らかに緊張した面持ちで俺を誘導してくる。
娼婦の衣装と言うのは、裸で歩いている様なものだ。
しかし着慣れない女は秘部を隠すように身体を動かす。
あの眼鏡をかけた野暮ったい女が…ん〜良いね。
ヤる前にシャワーを浴びるか聞くと、俺に一人でシャワーを先に浴びる様に勧めてくる。
俺に一人で…フフフ、遊び慣れてない証拠だ。
そんな顔で…不安げな顔で言わないでくれよ。
楽しくてついつい鼻歌を歌ってしまった。
計画的に動く人間から漏れ出る、幾つもの違和感を彼女は知らない。
そして綾香は…わざとやっているんじゃないかぐらい出来ていなかった。
外から明らかにゴソゴソ聞こえる、そしてシャワーから出ると彼女は下着姿だった。
着慣れてないであろう、面積の少ない黒のTバックに透けたブラ。
内股気味になっている…ヤル相手を探している様な女がそんな恥ずかしがるなんて…
それに少し息が切れていて、小刻みに震えている。
「ヒュ〜ッ♫」
俺は余りのシチュエーション、そして彼女のイキった小動物の様な態度に口笛を吹いた。
どれだけネズミの様に動き回ったのか?
そもそも…一人になるにしても、シャワーの順番を逆にしないと駄目だろう?
俺がこれから調べる時間を与えたら駄目だろう?
本当に…相手が俺で良かったな?
彼女はゆっくりと近付いて来て、あり得ない程、強引にキスをしながら舌で口をこじ開けてきた。
そして自らの口に含んでいたと思われる、チョコらしきモノを俺の口内に塗り回された。
これにはビックリした…
『ただのチョチョココよ。び、媚薬効果があるから刺激になるでしょ』
おぃい?唇が震えているんだが?
しかしまぁ、怯えた笑顔で、明らかに勢い良く、必死に何か食わせようとして来た。
まるでコレをしなければならないとでも言わんばかりの勢いで。
正直、初対面でコレはおかしいゾ?
…どれだけ
しかし、それがソソる。アレもそそり勃つ。
ただ、これが本命ではないだろうな。
人は、何かを隠す為に過剰な演出をする。
そして、ミネラルウォーターを渡してきた。
これが本命かな?
「し、しっかり水分を取って、これからたっぷり汗をかくのに脱水症状なんて白けさせないでよね?」
おいおい(笑)まるで平成のツンデレかよ?
と、俺らしくないツッコミを入れたくなくる様な、どもりながらの台詞…俺は既にパンパンになり過ぎて、シリコンボールのある所が痛くなる程だ。
そして、この怪しい水…見えるんだよ俺には…魚の形した醤油さしがな…魚のな…
勿論、俺はゴクゴクと渡された水を飲み干した。
キャップが最初から空いてる水を(笑)
水が明らかに何かしら入っているのであろう、意味不明な味がしたが、この際は何でも良い。
ただ致死量の何かはやめてくれよ?
まだ楽しみたいんだよ。
俺の頬を擦りながら「うん、いい子ね…」と、ホッとした様に微笑んだ後、少しだけ待っててと浴室に向かった。
本当に妖艶な痴女が似合わない、障害児童か何かの教員だっけか?
人の笑顔は地が出る、彼女のそれは、純粋な子供に向けるものだ、復讐の口火になる俺に向ける笑顔ではない。
ちなみに好美はもっとゲスな笑顔を向けるぞ(笑)
しかしまぁ…安心して欲しい。
俺は今日、君の全ての復讐を受け入れる、計画に全て乗るつもりだから。
それで、俺と、お前の憎むクズの好美をどれだけ不幸に出来るか?
しかし、そんな気持ちで…やり方で、果たして上手くいくのかな?
いや…だが…それが良いんだ。
ただ、君に会いたかった訳じゃない、応援したかった訳じゃないんだ。
今の君に…復讐という甘美な情欲に墜ち、憎しみというに染まり、少ない知識と人脈を総動員して、取り返しのつかない事に気付きながら、それでも後悔を引きずったまま、心が天秤の様に行ったり来たりしながら這いずるように進む…そんな君に…俺は会いたかったんだよ。
そして、初めて持った火、その怯え震えながら投げた火を、最大限に燃やし、最大火力で何もかも爆破させるのが俺の役目だ。
そんな事を思いながら、俺も準備を始めた。
―――――――――――――――――――――――
少し時は遡る。
学生時代、櫻井好美と言うクズがいた。
このクズを見ていると笑いが止まらなかった。
俺は育ちもよく、なるべく地を出さないでいたが、コイツのアホっぷりを見るとついつい本来の下品な笑いが出てしまう程。
いやぁコイツはいつか、凄い酷い目に合うんだろうな。
狡賢く、余計な事ばかりに頭が回り、そのストレスの捌け口に同性の女を加減も知らず虐め抜いていた。
女というのは不思議だ。
常に不安に襲われながら、クラスカーストを意識し精神的マウントを取り続ける関係…クラスメイト。
そして何かを理由に依存し依存される関係…親友。
この二択である事が多い。
他には人畜無害のモブか。
そして櫻井は周りにマウントを取り続けるタイプだった。
弱い者に、更に弱い者を叩かせ、集団心理で自分の立場を守る。
自分は高みの見物を気取り、加害者にならず追い詰める。生きる為に他者を殺す事を厭わない、人になりきれない獣。
俺はこの女がどうなっていくのか気になり、高校の時はよくつるんでいた。
俺も記憶の片隅に消えるような出来事だが、好美は眼鏡の地味な勉強ばかりしている女、綾香をターゲットにする事が多かった。
この獣は…逆らえない、よしんば疑問に思ったとしても、家庭環境が複雑であったり、自分がこうなるのは仕方ないと自虐してしまう様な女を本能的に狙う。
そして好美は周りを試す、どこまで出来るのか?
ソイツのやり方や忠誠心を確認する。
この小心者は、心底臆病だ。
結局、取り巻き数人しか信じない。
『ねぇ、綾香にちょっと分からせてやろうよ』
俺に言ってきたが…お前の立場をか?
馬鹿らしいと思ったが仕方なく、大事にならないであろう2〜3段の階段の近くで後ろから軽く蹴った。
最悪蹴ったんじゃなくて偶然当たったと、後から言えるように。
綾香っていう女のメガネが割れていた。
危うく大きな事故になりそうだったが、何事も無いように振る舞い、悔しそうな顔で壊れた眼鏡を見ていた。
眼鏡が壊れちまって可哀想だなとは思うが…まぁ…残念ながら何もしない。
何故ならコイツには幼馴染の響一と言うと忠犬がいるからな。
響一…が、忠犬じゃなくて狂犬だったらよかったのにな?
しかしなぁ…眼鏡女。
武器があるのに使わねぇ、使わねぇで死んだら本当の失笑モンだぞ?
お互いに好意を持ってるくせに…
同じ孤立するなら響一を使って好美を脅せば一発なのにな、辿り着けない様に身を隠すって事は、それだけ小者何だから。
この女、綾香は誰に何を気を使っているのか我慢する選択肢を取り続ける。
もしも自分で復讐でもするつもりなら…もう遅いぞ?
復讐や報復、不条理に勝つ為には一秒でも早く動かなければならない。最低でも今すぐだ。
何故なら相手…好美はずっと罠を重ね続けているからだ。
俺みたいに、この状態をほぼ関係ないと日和見で好美と関わってるやつが大半だ。
今となっては綾香とやらにとって、そいつらも敵に見えるんだろうな。
勝手に自分で敵増やしてりゃ世話ねーな。
弱者を、人を操り全能感を味わうクズ、好美。
虐げられているにも関わらず、耐えている自分に酔う哀れな女、綾香。
付き合って大義名分を得て無茶苦茶にすれば良いのに命令待ちの忠犬、響一。
そんな馬鹿みたいな関係に、ほくそ笑む俺も大概ゲスなのかもなぁ。
そして時間が進んでいく。そんな腐った毎日が。
そして卒業、風の噂ではあの二人は好美と離れて楽しくやってるらしい。
良かったな…と言いたい所だが、おせぇよ(笑)
そして高校卒業、大学卒業、俺は好美の側にいた。
俺が財閥系の人間と気付いた時の、好美の動きは笑った。
高校の進路の話の時に気付いて、そこから手のひらを返したかのように擦り寄る豚女。
初めは中学の頃に知り合い、クソみたいな人間におけるヒエラルキーコントロールを繰返した結果、人を貶めるのが最も効果が高いと判断した最高のクズ、それが櫻井好美の真骨頂だ。
『私達、そろそろ結婚しましょうか?』
面白い、コイツは本当に面白いぞ。
何も見えてない、凄い。
まず、大学卒業から今まで俺の母親が亡くなっている事を知らない。
俺は財閥系のエリートコースに乗っているが、父親が自分の弟の嫁にしてやられ役員から消えた事も知らない。
自分しか見えてない、コイツと結婚しようとする女は上流階級にはまず居ない。
まぁ、俺の立身出世はここまでだ。
だが別に、特に何も思わない。
勉学と、社会と、上流階級での立ち回りを裏も表も学び、身体を鍛え、女を喜ばせる方法を知り、尚且つ努力した。
自分でも最低限の能力はあると思う。
いっそ、親父を更迭したクソ財閥を滅茶苦茶にしてやろうか?とすら思っている。
そんな俺の目の前で醜悪な発言をする好美。
もしこれが、目の前で頭の回るお嬢様だったりしたら…もしくは野心溢れ頭のキレる一般人だったとしたら、俺は努力せざる得なくなる。
しかし、俺の前にいるのは好美だ(笑)
否、俺は敢えて好美を選んだのだ。
好美の俺の金を職場内の男とデートに使い、自分の給料はホストに貢ぐ。
カードで湯水のように服やら貴金属を買い漁り、パーティーと称した集まりやSNSで自分の承認欲求を満たす。
良くこんな狡賢いだけの馬鹿に育ったな。
親も私の娘に限ってなんて思ってんのか?
好美は万能感に浸っている様で、その実はいつ爆発するか分からない地雷を作り続ける。
平和な頭で可愛い可愛いだけやってんのか?
お前らの娘は頭の悪い、悪そのものだぞ(笑)
幸い、俺の家系は少しアンダーグラウンドに顔が利く。
興信所や探偵事務所、暴力団、そしてマスコミだ。
俺はこの権力を使って、好美のアホで筒抜けの異常行動を全部録画して、会社、親族、友人含めた大規模な結婚式で全てを晒す事にした。
うーん、結局、雑魚相手に全能感に酔いしれているのは俺なのかも知れない。
本当は…俺は望んでいるんだ…
俺の意思関係なく、俺が選択するのではなく、俺を選んで欲しい。
コ■スでも晒すでも、刺すでも突き落とすでも破産でも何でも良い。
物語に出たいんだ、頭は良くなくて良い。
俺と好美に訪れるこの世の終わりみたいな惨劇…が見たい。
しかし…俺のつまらない人生もこれで少しは…と思ったら…懇意にしてる何でも屋から電話だ。
「はい…ええ、ええ、………ほんとですか!?いえ、ちょっとテンション上がっちゃいましてね。追って連絡しますので!」
俺は股間にシリコンボールを入れている。
普段は目立たないが、勃つとボールが浮かび上がり極太のカリが二つ出来る。
今、そのボールな外に飛び出さんばかりに浮かび上がっていた…
何でも屋からの電話は…
【俺の事を調べている奴がいる】
【好美の事も調べている】
【俺に直接何かをしてくる予兆がある】
高校時代の同級生…眼鏡をかけた地味な勉強だけしていた女、好美の責め苦を堪えながらも、男…響一との幸せの為にと、理由をつけて情念に従わず…いや、臆病故に行動に起こさなかった女。
「フゥフゥふぅ~…落ち着け!俺!しかし…そうか?いよいよ我慢出来なくなったか!?それとも幸せな時間が何かを勘違いさせたか!?アハハッ!ウワハハハハハッッ!!」
笑いが止まらない、勃つのも止まらない。
具体的な内容は分からない、たた、一つ分かる。
綾香と、その友人による…俺と好美の身辺調査、つまり…
我々への…復讐…しか…無いだろうな?
その日から逆調査と情報操作始めた。
ボヤかし、嘘を流し、俺の手の上で踊る女道化師。
何でも屋、探偵業は一般人相手には法に触れない調査をするが…我々金主の依頼には盗聴から脅迫、脅し、そして虚偽報告…法にも触れる事はやらざる得ないからなぁ。
つまり綾香の動きは丸裸という訳だ。
好美にも電話がした。何か最近あったのか、と。
すると、俺は行かなったが同窓会らしきモノで好美の馬鹿が綾香を煽り倒したらしい。
『アイツ、終わってるよ(笑)』
終わってるのはお前だ、そして何も成長していない二人。
今度ばかりは…あの
そして綾香…ずっと燻っていたんだな…良いぞ。
そして響一に言わず…友人と…いや、殆ど単独で…動く様だ。分かっているんだろう?
お前一人で加減を知らないキ〇ガイ(好美)と、情報操作の可能な俺とやり合う気か?
それで一生引き摺る傷を作るんだぞ?
良い!実に素晴らしいっ!最高だっ!
純潔な女が歳を取り我慢出来ず、悪魔に処女を捧げるように…さぁ来い…女を知り、権力を手中に収め、好美と言う爆弾をいなしてきた俺に!
ハニートラップの粋を尽くしてみろ!!
「ウワハハハハハ!!うわハッ!うわハッ!うわハハハハッッッ!?いてぇッッッ!?!?」
シリコンボールが飛び出るかと思った(笑)
この日の為だ…俺の存在意義が…魂が躍動する…
何回でも言ってやる!
さぁ来い綾香!始めてくれよ!
俺達の一生に一度しかない逢瀬…
お前のハニートラップをなっ!!
※なんだコレ…男は余りの嬉しさについついテンションが上がっておかしくなっていますが、実際は結構クールな男です。ニャム先生、この調子ですが良いでしょうか?やめろ馬鹿と言って頂ければ次回突然交通事故エンドでも可能です(土下座)
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