カクヨムTOPページ変更は改悪なのか?

三丈 夕六

それがどういう意味になるのか?

 先日、カクヨムの未登録ユーザー向けTOPページが更新されました。


 その内容としては、注目の作品項目が無くなり、代わりに「まずはこれから」という書籍化作品をピックアップしたものがトップページに来ております。他にはランキングTOP3とカクヨムネクスト作品。随分シンプルなページとなりました。


 それが今、一部の作者様の間で話題となっております。駆け出し作家は読まれにくくなる・安易な商業主義に走った・カクヨム崩壊の予兆?などなど、様々な意見を評論ジャンルのレビュー欄やSNSなどで見かけます。


 今回はそこに対して「本当に?」という視点でお話したいと思います。このエッセイはあくまで心配している作家様を叩きたい訳ではなく、こういう見方もあるよというのを伝えたいだけ。この変更の判断は皆様がそれぞれの考えで決めて下さい。


 まず、今回のTOPページ変更はカクヨム「未登録ユーザー」に向けてのものです。作品フォローや、コメント、⭐︎⭐︎⭐︎評価は「登録済みユーザー」になって初めて行えます。


 そして、この登録済みユーザーのTOPページを見て下さい。するとどうでしょう。登録ユーザーのTOPページは今までと全く変わらない仕様なのです。


 皆様は読まれたいのですよね? その為にpvだけでなく評価や作品レビューを貰ってランキングを駆け上りたいのですよね? 人目に着く所へ作品を置きたいのですよね? その為に必要な事はなんでしょう。



 それは「登録済みユーザー」の支持を集める事です。



 「未登録ユーザー」は関係ないのです。(厳密にはpvという観点では関係していますが)


 加えていうと、未登録ユーザーは比較的ライトな層だと思います。アニメや書籍になった話題作を読みに来た層。未登録のユーザーが、駆け出し作家の作品をTOPページから探して読むでしょうか? 可能性は低いかと思います。あるとすればある程度web小説に慣れた人ではないかと。その点においてもアナタの作品が読まれなくなるというのは心配無用かと思います。


 では、何故カクヨムは未登録ユーザー向けTOPページを変更したのでしょう? もう一度考えてみて下さい。


 ライト層は書籍化やメディアミックス作品を読みにカクヨムに来た→すぐに見つかった→作品フォローしていつでも読めるように登録しよう。


 というのを狙っているのではないかと思います。


 カクヨムに登録した読者はいずれ読みたかった作品を読み終えます。するとどうでしょう? 皆さんがよく知るTOPページが目に入りますよね? 目の前にはいつもの「注目の作品」が現れます。


 カクヨムには読者の読書傾向に合わせて注目の作品の表示を変えるリコメンド機能が備わっています。


 そこから考えるに、今回の仕様変更は……。


 1、書籍化作品をベースに登録者を増やす

 2、登録者の読書傾向を掴む

 ※現代ドラマや恋愛などもTOPページにピックアップされているのは確認済みです。


 この2つがメインの目的になるかと思います。登録者が増えれば自ずと他の作品も読まれるようになるでしょう。


 いかがでしょうか? これが今回の仕様変更についての私の見解です。信じるか信じないかはアナタ次第です。



 ついでにもう1つお話しておきます。カクヨムはリコメンド機能に力を入れています。先程の注目の作品の表示もそう。検索タブにある「〇〇を読んだあなたに」の項目もそう。


 これはランキングに対してのカウンターとして配置されており、カクヨムが作品多様性を求めている証拠でもあります(実際に以前に他の小説投稿サイト編集部との対談で作品多様性について発言されていました)


 収益が必要だとしても、この理念がある限りはカクヨム作家を見捨てるような事はしないでしょう。自分達にできる事は作品を書きながら、対談などがあった時はそれを見て、カクヨム編集部の理念が変わっていないかチェックする事でしょう。


 最後に。


 読まれなくなると慌てる気持ちも分かります。ですが、1つの意見に飛び付かず、色んな声にら耳を傾けて下さい。そして、最終的な判断は自分で下すのです。それがweb作家として長く活動を続けるコツになります。


 それでは。

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