異世界に転生した主人公が目を覚ましたのは、見渡す限りの荒野
何故か主人公は女性になっており、何もわからないまま歩き始める
本作品の始まりは、そういった無機質なものだ
何かを奪うことに特化した肉体を持つ主人公は、やがて、軍属の人間たちに出会う
そして──

主人公の正体も、転生した理由も、何故荒野の真ん中に"発生"したのかもわからない
わからないが、とにかく面白く、次々とページを繰らされる引力に満ちている
是非一読し、本作のわけのわからない魅力に晒されてほしい
言語化できない魅力がそこにある

ダークファンタジーにふさわしい、重々しい空気感。

けれど、それをすんなりと受け入れてしまう自分がいます。

仄暗い世界観、そして破壊の先にあるもの。
これからも楽しみです。

主人公、そして第三者の目線から見る世界全てが重く、仄暗くなっており、メジャーな作風とはズレているでしょう。

しかし、この作品からしか感じられない空気感がクセになります。
暗い作品や、特殊な価値観を持った主人公が好きな人はぜひ読んで見てほしいです

壮絶な孤独と喪失、そして「破壊」から「創造」へと至る鮮烈な再誕の物語です。
暴力と死を巡る静謐で残酷な美しさに、読む者の魂が震える作品です！