浅井家を滅ぼした織田軍は、家康からの援軍と元浅井軍を加え朝倉家の領地に再び進軍を始めた。

 金ヶ崎城、北ノ庄城を落とした織田軍は一乗谷城にたどり着いた。


「一乗谷城は完全に包囲した!

 無駄な抵抗は止めて、おとなしく降伏しろ!!」

 朝倉の本拠地、一乗谷城を取り囲んで降伏を促した。


 何人かの武将は降伏して来たが、当主朝倉義景は徹底交戦を選んだ。

「こっちは名門朝倉だぞ!

 ぽっと出の織田なんかに屈するか!」

 しかし、落ち目の朝倉が太刀打ち出来る相手ではなかった。

「一気に攻め落とせ!」

 信長の号令で織田軍は一乗谷城を落とした。

 朝倉義景は配下にも見放され、自決を余儀なくされた。


 名門と云われた朝倉家は滅亡した。



 岐阜城に戻ると早速祝勝会が開かれた。

「朝倉、浅井の両家を落として、新将軍が企んだ包囲網はほぼ崩壊した!

 俺達の勝ちだ!!」

「「おおぉぉぉ!!!」」

 みんなで勝どきを上げた。

「今日は無礼講だ!

 ガンガン呑んで良いぞ!!」

「「おおぉぉぉ!」」

 宴会は一晩続いた。


 信長はその中で浅井長政を捕まえた。

「長政、よく決断したな」

「信長様、もう長政は死にました

 私は石田三成、単なる新参者でございます」

 長政改め三成は頭を下げた。

「…そうだな

 だが、その判断を絶対に無駄にはしないからな

 俺達で日の本を変えるんだ!」

 信長は力強く言い切った。


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