NOBUNAGA 20th 創世編

　武田軍と織田徳川連合軍の戦が始まった。

　しかし、先見隊とは言え武田軍の兵士は強かった。

　同じくらいの戦力だったのに織田徳川連合軍はまったく歯が立たなかった。

「…くっ、撤退だ！」

　織田徳川連合軍は呆気なく敗北した。

　その知らせはすぐに岐阜城にも届いた。

「殿！織田徳川連合軍は敗れました！

　武田軍はさらに進軍する様です！」

「そうか…

　信盛は無事なのか！？」

「はっ、佐久間様は無事に撤退した様です！」

「分かった…、下がって良いぞ」

　伝令を下がらせると信長は家臣を集めた。

　信長は集まった家臣を見渡した。

「…勝家と光秀はどうした？」

「明智殿は京で将軍と朝廷を見張っています

　柴田殿は朝倉進軍に備えて大垣城で待機しています」

　恒興が説明する。

「そうか…

　みんなも聞いてると思うが、武田先見隊の進軍を止められなかった…

　次は本隊が三河に来る

　今度は俺達も動かないと本当に家康が殺られる」

　信長は珍しく真顔で話した。

「…しかし、朝倉はどうします？

　柴田殿だけでは抑えきれません」

「…かといって武田の本隊と戦うとなると現状の戦力でも勝てるかどうか？」

「浅井殿に援軍を頼んだらどうですか？」

　家臣達が口々に意見を言う。

　会議は行き詰まった。

　そこに新たな伝令が駆け込んで来た。

「報告します！

　武田軍が進軍を止めて撤退を始めました！」

「…なんだと！？

　信玄は上洛するつもりじゃなかったのか？」

　信長は首を傾げたが、これでとりあえずの危機は去った。