見た目も魔力も最低、周囲から虐げられ、何も持たなかった主人公・ブタオ。
けれど、そこから地道に積み上げ、狂気と執念を胸に“最強”へと駆け上がっていく姿には、ダークなカタルシスがあります。
序盤はただひたすらにレベルとスキルを磨く時間。
でもそれがあるからこそ、力を手に入れた後の“静かなる無双”に説得力が生まれていて、よくある「最強系」とは一線を画す重みと奥行きを感じました。
主人公は決して正義のヒーローではない。
けれど、その歪みさえも「生きる力」に変えていく姿が、奇妙にリアルで惹き込まれます。
最強を隠して過ごす日常にも、不穏さと痛快さが共存していて、読んでいて飽きません。