第9話

 一気に現実に引き戻すかのように、ゴーンと予鈴が鳴る。



 大きな音に驚いたのか、カラスが一羽、飛んでいった。アホーとは鳴かなかったけど、数メートル離れたところに糞を落としていった。




 まだアホーって鳴かれた方が良かった気がする。こっちの方が断然陰湿だ。馬鹿にするやり方が。







「真面目に言わせてもらうけどさ」


「え。お、おう」





 そして友人は言った。








「朗、昼飯食ってなくね?」


「……あ」

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