俺だけ、無限に強くなれる件について〜最弱からの成り上がり

第7話 無限の成長

真生の成長は、もはや周囲の冒険者たちの追随を許さないものとなっていた。レベルがどんどん上昇し、そのスピードは常識を超えていた。彼はダンジョン内で出会うモンスターを次々と倒し、得られる経験値を一気に集めることができるため、他の冒険者たちは真生の進化に驚愕し、同時に恐れを抱くようになった。

ステータスの急成長と新たな力

真生が次に注目したのは、「運」のステータスだった。最初はほとんど無視していたが、運が上がることで得られる「レアアイテムのドロップ率」や「クリティカルヒットの発生率」など、戦闘外での恩恵も大きいことに気づいた。

そのため、彼は運にもポイントを振り分けるようになり、他のステータスとのバランスを取るように心がけた。すると、運が上がるにつれて、モンスターから得られるアイテムの質が格段に向上した。

新たなスキルの覚醒

さらに、真生は新たなスキルに目を向けることになった。それは、レベルが一定以上に達することで習得できる「アクティブスキル」と呼ばれるもので、戦闘を大きく有利に進める力を持っていた。これまでは基本的な魔法と物理攻撃を駆使して戦っていたが、アクティブスキルを手に入れたことで、戦闘スタイルはまさに「無敵」に近いものとなった。

一つ目に覚えたスキルは「瞬間移動」。これにより、瞬時に敵の背後に回り込むことができ、攻撃を避けながら反撃を行うことが可能になった。このスキルを使うことで、真生は物理的に優れた敵をも圧倒することができた。

二つ目に覚えたのは「氷の大竜巻」。これは強力な魔法で、周囲にいる敵全てを凍結させ、攻撃することができる範囲魔法だ。これを使えば、一度に大群のモンスターを殲滅できるようになり、ダンジョン内でもその威力を存分に発揮することができた。

絶大な力を前にした反応

真生の急激な成長は、他の冒険者たちに衝撃を与えた。特に、竹迫大和は彼の成長を間近で見ていたため、その速さに驚きつつも、少し自信をなくしてしまうことがあった。

「久保田、もうそのレベルで戦ってるのか…。俺も負けてられないな…！」

竹迫は真生の背中を見ながら、自分も負けずに強くなろうと決意を新たにしていた。しかし、彼は真生のスピードに追いつくにはかなりの時間を要するだろうという現実も感じていた。

一方、ダンジョン内では、他の冒険者たちの中でも「最強」と名を馳せる者が現れ始めていた。しかし、その中でも真生の名はすでに伝説となり、彼の前に立ちふさがる者はほとんどいなかった。真生の存在は、まさにダンジョン内で最も輝く星のような存在になっていた。

圧倒的な力を見せつける戦闘

真生が次に向かったのは、「黒龍」と呼ばれる最強のボスモンスターが待つダンジョンの最深部だった。黒龍はかつて、無数の冒険者を焼き尽くし、その名を轟かせていた恐ろしい存在だったが、真生にとってはもはやただの挑戦すべき相手でしかなかった。

「さて、黒龍か…。楽しみだな」

真生は自信に満ちた笑みを浮かべながら、その巨大な扉を開けた。扉の先には、黒龍が待ち構えていた。黒龍はその圧倒的な存在感で周囲を震えさせ、その火を吹き出す大きな口を開けて待ち構えていた。

「来るなら来い！」

真生はその場で魔力を高め、瞬間移動で一瞬にして黒龍の背後に回り込んだ。黒龍が振り返る暇もなく、真生は「火球」「雷撃」「氷の槍」の魔法を次々と放つ。魔法の連撃が黒龍に直撃し、その体を引き裂くような衝撃が走った。

黒龍が一瞬驚いた様子を見せたが、すぐに反撃しようとしたその瞬間、真生は再び瞬間移動で黒龍の目の前に現れ、続けて「氷の大竜巻」を発動。黒龍はその魔法に包まれて凍りつき、身動きが取れなくなる。

「これで終わりだ」

最後に真生は、全身の魔力を集めて火の竜巻を放つ。火の竜巻は、黒龍の身体を一瞬で焼き尽くし、黒龍はもはやその姿をとどめていなかった。

「やったか…？」

真生は冷静に戦闘を終わらせた後、黒龍の遺体からドロップしたアイテムを拾い上げた。その瞬間、彼は新たなスキルとともに、レベルアップし、さらに強くなったことを実感した。

真生の成長は止まらない

真生は、自分の強さがどこまで達するのか、その限界が見えなくなってきたことを感じていた。レベルアップの速度はますます加速し、魔法と肉体の両方が完璧に融合したことで、彼の戦闘能力はまさに異次元の領域に達していた。

「これが、世界最強の冒険者か…」

真生は、次なる挑戦を待ちながら、さらに深いダンジョンへと足を踏み入れるのだった。