第10話 メガ
「おや、魔法使いの方はどうしたんだ?まさか見捨てたのか?」
ジェラールは問いかける
「フン、お前なんか俺1人で十分なんでな」
俺は挑発気味に話した。
「ほほう、では行かせてもらうぞ。」
ジェラールが合図するとスフィーダは勢いよく飛び上がり上空から火を吐いてくる
「上にいるんじゃ手が出せねぇ」
俺は物陰に隠れるとスフィーダは急降下し、俺目掛けて爪を振り下ろす。
「うお!」
俺は咄嗟に前に受け身を取り躱す
「何だ俺の攻撃を全然受けねぇじゃねぇか。」
ジェラールは声高に話した。
「〈制限解除〉が適応できるのは1人だけ、しかもそれをムミルに使っちまったから俺は今ほぼ丸腰の状態で相手をしているも同じ、、、ヤバいな持ち堪えられるか?」
俺がムミルに目を向けると魔法をチャージしている最中であった。おそらくあの様子だと後四分程はかかりそうだ。
続け様に来る竜の猛攻は止まる様子が一切ない。
「クソ、こんなの捌ききれないぞ」
ガガガガガ 竜の攻撃どんどん加速していく
一瞬の「今だ!」
隙をついて俺が剣を振ると竜はそれを弾き飛ばし姿勢を崩した俺に勢いよく噛みついた。
ボギャァァ 俺の左腕から鈍い音がし、後ろに下がって左手に目を向けると二の腕から先は無くなっており竜に食べられていた
「クッ ウアァァァア」
腕から血が流れ、傷口からは雷に打たれたかのような激痛が走り、俺は思わず悲鳴を上げ、膝をついた。
「お〜痛そうだね、左手がないとなるとかなり辛そうだ。」
「イツキさん!」
ムミルが涙ながらに叫ぶ
「俺はいいからチャージに集中しろ!」
俺は叫んだ
「あの魔法使いまだ居たのか、安心しろアイツも後で始末してやる。」
俺は剣を立てて立ち上がり、左腕の出血部を服の端で結ぶと剣を構えた。
「まだまだこれからたぜ。」
「まだ立ち上がるのか」
ジェラールはスフィーダに攻撃の合図を出す。
「うぉおおお!」
俺はスフィーダの嵐のような攻撃を片手で跳ね除け続けるが、剣を握っている手に力が入らなくなりスフィーダの爪を受けると剣が折れてしまった
「やはり片腕だけでは厳しそうだな、そろそろ終わりにしてやるよ」
スフィーダが大きく口を開けたたその時
「イツキさんお待たせしました! 竜よ、受けるがいい私の最強の必殺技マナバスターいや、〈“メガ”マナバスター〉!」
グォォォォアアアアア
これまでとは比較にならないほどの爆炎が竜へと向かった。
「ヘッ、その程度の魔法防ぎ切ってや、、、何だこの威力⁉︎ クッ、まずい押し切られる、、、」
ジェラールはそれを受けるが激しい音と共に炎に飲み込まれた
ドゴォォォォオオン
ムミルの魔法が通った後は草一つ残らず森は焼け大地は抉れ山は欠け、先の方にあった雲は消し飛んでいた
「私の魔法を甘く見ないでくださいね」
ジェラールとスフィーダの方を見てみると彼らは辛うじて生きており、全身に火傷など激しい怪我を負っていた。
ムミルが折れた俺の剣でとどめを刺そうとしていた時
「やめろ」
俺は片腕を押さえながらムミルを静止した。
「何でです⁉︎あなたにあれだけのことをしといて生かせだなんて、、、」
ムミルは困惑した表情で俺に伝える。
「なぁアンタ、何か隠し事があってそれがバレたらまずいから俺らを始末しにきたんだろ?
「え、」
ムミルが驚いた表情でこちらを見る
「それについて教えてくれよ。大丈夫秘密は絶対誰にも漏らさない」
二度目の人生は異世界旅で @menherayobigun2
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