第6話 エロいクラスメートの友達は、当然エロい
沙織さん・詩織さんと色々あった翌日。今日は月曜日なので、朝の準備をしてから登校する。
今日の昼、俺は詩織さん・
あの詩織さんの友達なんだから、一癖も二癖もあるに決まってる。俺は何とかなるんだろうか…?
教室に入ってから詩織さんがいるかどうかを確認するため、教室内を見渡す。
――自席に座ってる彼女の近くに古宮さんと伊草さんがいて、楽しそうに話している。別に用事がある訳じゃなく、何となく気になっただけだ。特に深い意味はない。
俺が自分の席に座ってのんびりしてると、3人がやってきた。何の用だ?
「瀬川。今日の昼よろしくね」
その挨拶のためか。
「ああ」
「ねぇねぇ、“せっくん”って呼んで良い?」
そう言ってきたのは古宮さんだ。そのあだ名は初めてだな。
「別に構わないが…」
「せっくんとせっく〇、一文字違いでドキドキするね♡」
早速飛び交う下ネタ。まさかこのために俺にあだ名を…?
「昨日の事は大体伝えてあるから。もちろん瀬川が下ネタOKなのもね」
それは良いものの、不意打ちにも程がある。全くの予想外だ。
「瀬川くん、お昼の時にどうしても訊きたいことがあるの。覚えておいて」
今度は伊草さんが言ってきた。
「今じゃダメなのか? ホームルームまでまだ時間あるけど?」
「今はダメ。だって今聞いたら、妄想が止まらなくなりそうだもん♡」
「あっ、そう…」
さすが詩織さんの友達である、古宮さんと伊草さんだ。少し会話しただけで只者ではない感じが伝わってくる。
「満里奈ちゃんと紬ちゃんは幼馴染でね。あたしとは違うエロさなのよ」
「なるほど…」
これが“十人十色”ってやつだな。
「それじゃ、また後でね」
詩織さんがそう言ってから、3人は俺の席を後にする。さて、昼までの休憩時間はのんびり過ごすとしよう。
昼休みになってすぐ、詩織さんが俺の席にやって来た。
「瀬川。お昼の一式を持って、あたし達に付いて来て。外で食べるから」
「外? 普段は教室で食べてなかったか?」
昨日まで話した事がなくても、それぐらいはわかる。
「満里奈ちゃんと紬ちゃんのテンションがいつも以上に高いから無理。ひそひそ話せる訳ないから」
気になって2人を見たところ、こっちをジッと見てるぞ。――と思いきや、席を立って向かってきた。
「詩織。いつまでせっくんと話してるの? 私げんか~い」
「ウチも~」
「はいはい。という訳で、すぐ準備して瀬川」
「了解」
詩織さん達に付いて行き、校内の人気のないところに来た。既に先客がいると思ったが、運良くいなくて助かったな。
3人がコンクリート部分に座ったので俺も続く。腹が減ってるから早く食べよう。
「ねぇせっくん。このウインナーとせっくんの小さい状態のあそこ、どっちが大きい?」
古宮さんが弁当箱に入ってる小さいウインナーを箸でつかんでから、そう訊いてきた。
「ふざけないで、ちゃんと答えてね」
――彼女のウインナーは弁当サイズだから本当に小さい。いくら何でもあれに負けてるとは思えないぞ。
「……俺のだな」
「本当かな? 今から見せてくれる?」
「おい!?」
何言ってるんだ!
「満里奈ちゃん、初っ端から飛ばしてるね~」
「感心してないで止めてくれよ!」
初めて話す相手なんだから、対処がわからん。
「別に今のままで良いじゃん。さすがに実力行使だったら少しは止めるかも」
「少しかよ!?」
それに加えて“かも”が不安を増長させる。
「いくら何でも外はダメだよね。えへへ♪」
外じゃなかったらどうなってたんだ、俺。
「私の質問に答えてくれたせっくんにご褒美をあげないと。…あ~んして」
古宮さんは箸でおいしそうな卵焼きをつかみ、俺の口元に近付ける。
「食べちゃっていいのかよ?」
昼食はまだ終わっていない。俺が口を付けた箸を彼女は使う事になる。
「間接キスを気にするなんて…。せっくんって初心?」
「昨日も母さんのおっぱいを揉んでる途中で固まったからね。初心じゃなかったらそうならないでしょ」
「かもね。――私は気にしないけど、せっくんが気にするなら止めるよ」
彼女がつかんでる卵焼きは本当にうまそうだ。俺も気にしないタイプだし、あれを食べられるなら…。
「…それ、もらって良いか?」
「もちろん」
古宮さんは口を開けている俺に卵焼きを食べさせた。
「――うまいな」
「良かった。気に入ってもらえたみたいだね♪」
これで古宮さんの件は一区切りついたぞ。次は伊草さんの訊きたい事が気になるから、声をかけるとしよう。
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