商人の町・堺に対して二万貫の資金を要求する信長。
堺の商人たちが信長に対して徹底抗戦の構えを取る中、ひとり今井宗久だけは、二万貫の価値が信長にあるかどうか、目利きしてくるという……。
今井宗久という人物にまったく関心を持ってこなかったことが悔やまれるほど、本作の宗久はとてつもなく魅力的です!
宗久と彼の息子である兼久との会話を通して語られる「商い」、信長と会った後の決断と行動、そして宗久の確かな目利きの力。
宗久の商人としての生きざま、めちゃくちゃ痺れます!
さらには、濃密な歴史物語を短編小説として仕上げてしまう、作者様の力量にも驚かされてしまいました!
是非ともご一読を!