SNS系
偽りの美、真実の夢
鏡に映る私をなぞる指、
滑らかな肌、歪みのない輪郭、
アプリの中の「私」は、
現実の影に光を足す。
現実は、くすんだ色のパレット、
疲れた目元、届かない理想。
けれど加工という魔法が、
そのギャップを夢に変える。
「本当の私」が遠くなるたび、
画面の中の「私」は輝きを増す。
それは偽りか、それとも憧れか?
心の中で揺れる問いかけ。
他人の目に映る美しさが、
私の価値を決めるのなら、
この虚構もまた一つの真実、
そう信じることで心を救う。
でも、その輝きが剥がれ落ちた時、
残るのは誰だろう?
理想を追い求めた果てに、
現実の自分を忘れていないだろうか?
理想を夢見ることは罪ではない、
けれど真実を知ることも美しい。
加工で繋いだ現実と理想、
その狭間に私がいる。
偽りの美しさは逃げ道ではなく、
未来への橋になる。
いつかその橋を渡り切ったとき、
本当の私が微笑むだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます