俺は家で彼女とイチャつく
もすまっく
第1話
俺には高校生になってから付き合っている彼女がいる。一年生の頃に同じクラスになった彼女を見た瞬間に一目惚れをした。
面食いなのは自覚している。最初の頃は美人だなと思っていたが、色々な表情を見る度に可愛らしさに気付き、日が経つごとに彼女に惹かれていった。
数日が経った頃、クラスの数人のグループで話す機会があった。その時に俺も彼女もそのグループに混じってそれぞれ話をしていた。
そうしていると、それとなく恋バナになり彼女はどうとか彼氏はどうとか、各々こんな人がいいとかああいう人は駄目だとかそういう話になっていた。そんな会話の中で今は彼氏はいないと彼女が言った事に俺は安堵した。
だから俺は、その日の内にチャンスがあれば彼女に告白をしようと決めた。駄目だったならそれはそれでしょうがない。ほんのちょっとでも勝率があるならやってやろうと俺は考えたからだ。
特に呼び出すとかではない、本当に偶々移動教室の時に彼女が一人になっているのを目撃した瞬間に俺は突撃した。
「あ、
「
「もう皆先に行ってるけど、今一人?」
「うん。私が先に行っててって皆に言ったから。神下くんはどうしたの?忘れ物?」
「あーえっと、忘れ物というか先にやっておこうと思って」
「んー?」
彼女は眉を寄せて考えるような仕草で俺を見つめる。
「宮上川さん、本気で一目惚れしました。彼氏がいないっていうのが本当なら、良ければ俺と付き合ってください」
そう言って俺は彼女の目をじっと見つめる。
彼女はあまりにも唐突な事で固まっている。そんな姿も可愛いなと思いながら、彼女の返事を待ち続ける。
「あの……えっと……本気?」
目をあちこちに動かし、必死に考えを巡らせていた様子の彼女はそう言った。
「本気本気。初めて見た時はすごい美人がいると思ってたんだけど、皆と話したりしてる時の柔らかい表情とかで完全に落ちました。今は宮上川さんの事ばっかり考えちゃって自分でもどうしようもないくらいで……今こうやって告白したのもとにかくこの気持ちを吐き出さないと本当に辛くて」
「そんなに?」
驚きで動揺していた彼女は、俺のその早口で捲くし立てる強い想いに少し呆れるように笑みを浮かべて聞き返して来た。
「いやいや本当に。突然過ぎてあれだと思うから、断ってくれても全然いい。でもせめて連絡先とか教えて欲しいのと俺と友達になって欲しい。それでいつかは付き合う事にOKして欲しい」
「それ、断るなって言ってるのと同じじゃない?」
「…………だって、宮上川と付き合いたいし」
それを聞いた彼女は大きく笑い目に涙を浮かべている。
「……笑い過ぎじゃないか?」
「っ!……ご、ごめんなさいっ」
何か告白する時よりも今の方が恥ずかしくなって来た。
「……いいよ」
「えっ?」
「付き合ってあげる」
「マジで……?」
「マジで」
「いいの?」
「いいよ?」
「俺の彼女になってくれるのか?」
「貴方の彼女になってあげる」
「……ありがとうございます」
「いえいえ、どういたしまして」
それが始まりだった。その日から俺は、隠すことなく堂々と春香と付き合った。その事実はクラスの皆だけではなく全クラスに広がって行った。そりゃそうだ、春香を狙っていた男子が沢山いる事は皆知っていたからだ。
美人で明るく、笑ったりした時の彼女の可愛らしい表情を見たら、男はどうしたって彼女が気になるに決まっている。俺もその一人だったから良く分かる。
「ねぇ晴斗くん、今日晴斗君の家に遊びに行ってもいい?」
付き合ってから数日後に彼女から言われたその言葉。それが今の俺と彼女の関係をより強く結びつけるものになった。
「なぁ」
「んー?」
「春香のお尻触ってもいい?」
「急に何言ってるの?」
「いや、いつも俺のベッドにそうやって寝転んでスマホ弄ってる姿を見るとさ、どうしてもお尻に目がいっちゃって。柔らかそうだなぁって……」
「晴斗ってお尻好きだよね?」
「春香のお尻は国宝だと思ってるよ」
「国宝は人がそう簡単に触れていいものでは無いんだけど?」
「間違えました国宝ではないです。俺個人にとっての国宝級のものでした。表現を間違えた事をここにお詫び申し上げます」
「やっぱり好きなんじゃない。でもそんなに触りたいの?」
「それはもうっ!それに、これでも我慢しているのですよ?分かっていますか?」
「なんで丁寧な言葉遣いで私を責めてるのよ……」
そんな事を言いながら、春香は少しお尻を突き出すようにしながら少しだけ潤んだ瞳で俺を見つめる。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます」
彼女の許可を得られた事でゆっくりと彼女に近づき、そのスカートから覗き見える白く柔らかそうなお尻に手を伸ばす。
沈み込む指、しっとりとした彼女のお尻は俺の手に吸い付いてくる。そんなお尻を包み込んでいる彼女の下着は薄めの赤をベースとして黒いラインが所々入っている。とても素晴らしいと思う。というか春香の下着なら何でも興奮すると思う。
「……んっ、晴斗もう少し強く」
「了解」
一度始めると少しずつ興奮して来るのか、春香からもこうやって俺にお願いをしてくる。その時に漏れる彼女の吐息に俺もさらに興奮する。
こうして興奮のスパイラルが完成するともう止められない。もっと奥へさらに奥へとお互いに求め合うようになっていく。
「春香……」
「晴斗……」
いつの間にかお互いが見つめ合える距離まで顔を近づけている。そうして見つめ合いながら、お互い体に触れ合いそして唇を重ねていく。
一年前に付き合い俺の家で遊ぶようになってから続くいつもの事。今回のように俺から言う事もあれば彼女から言ってくる事もある。
これは、俺と彼女がただイチャついていく、ただそれだけの話。
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