ふたりの道を~あなたの為だけに生きる~
夢月みつき
本文「友達以上恋人未満」
♥登場人物紹介♡
22歳の女性、
24歳の男性、栗田まどかの彼氏。
♥♡∴─────────────────────────∴♥♡
あなたと私は付き合って一年になる、まだお互い愛し方もぎこちなくて……もっと勇気が欲しい。私はあなたにもっと、愛されたい。ねえ、あなたはどう思ってるの?
「ねえ、ソウちゃん。このラメ入りのルージュどうかな、似合う?」
まどかが宗介の言葉に期待しながら、ベッドに腰かけてまどかの支度が終わるのを待っている宗介に話しかける。
黒髪短髪で、爽やか系の容姿、スカジャンにジーパン姿の宗介が、少し焦ったようにスマホで時間を確かめる。
「うん、似合ってる。似合ってるから、もう少し急いでくれない? 電車に乗り遅れるからさ!」
彼は急かすようにまどかに言った。
その言葉に少し、むっとするまどかだったが、宗介の言葉にも一理あるのでそこはグッともやもやする感情を吞み込んで我慢した。
里ノ町の、大型ショッピングモールのある映画館に着いたまどかと宗介、チケットを二枚購入すると映画館の空席を探して座った。
映画のタイトルはまどかの観たかった恋愛映画で、「あなたのために生きる」だ。
上映が始まると辺りは静かになり、映画のクライマックスには感動してまどかは涙を流した。宗介も、真剣な
💖💛💙
映画館から出て来たふたりは、レトロな喫茶店に入って飲食をしながら談笑している。
まどかは、カルボナーラとグレープフルーツジュースで宗介は、ハンバーグランチとアメリカンコーヒーを頼んでいた。
「あの映画、ランキング二位だけあってとても、良かったわぁ! 特に女優の
にこにこしながら話すまどかに宗介も言った。
「そうだな、私はあなたの為に生きるなんてなかなか、言えないよな! 俳優の
ふたりで楽しそうに笑い合う、楽しい時間はあっという間に過ぎて。
オレンジ色の
鍵を開けて部屋の玄関にまどかと宗介が入った後に彼がまどかに伝えた。
「俺、あの映画を観た後にずっと、考えていたんだ。最近、少し冷たかったかなって。ごめんな、まどか」
「ううん、私も宗介に甘えたくて、わがままになったこともあるもん。私こそ、ごめんね」
「私ね、もっと、あなたに愛されたいの。私達はまだ、結婚してないから……不安になることもある。ねえ、ソウちゃんは私のことをどう、思ってるの?」
まどかの熱っぽい視線、彼女は宗介の首に腕を回して来た、頬が朱に染まってふたりの心臓が早鐘を打って鼓動が重なる。
「……まどか、不安にさせてごめん。俺が煮え切らないから。俺はきみのことを今も大切に想ってるよ。でも、伝わらなかったら意味がなかったよな」
まどかはうなずいて、うっすらと目尻に涙を浮かべる。
「うん、私、不安だったよ。でも、ソウちゃんの気持ちが知れたから今、とても嬉しい」
「まどか、“”俺はきみだけの為に生きる“”もう少しだけ時間が掛かるかもしれないけど。きみを必ず、幸せにするから、俺について来て欲しい!」
「私も、“あなただけの為に生きる”私を絶対、離さないでね」
まどかが、宗介の唇に触れるだけの口づけをすると、宗介は彼女を硬く抱きしめて深く口づけをしてきた。
まだ、私達は発展途上のふたり、“友達以上恋人未満”だけど、この世界でいちばん幸せなふたりなのかもしれない。これから色々なことがあると思うけど、これからもよろしくね。
-おわり-
♥♡∴─────────────────────────∴♥♡
最後までお読みいただきありがとうございました。
良かったら、こちらの詩もよろしくお願いします。
詩「ふたりの道を」
https://kakuyomu.jp/works/16818093094354659012
詩『ラブレター~わたしから君へ~』
ふたりの道を~あなたの為だけに生きる~ 夢月みつき @ca8000k
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