第14話 魔法レッスンと3つ目の箱庭製作

「……………ステータス」





名前  箱守 優志(はこもり ゆうし)

年齢  38歳

ジョブ 箱庭士 Lv3

スキル 精神耐性 疲労耐性 速読 健脚

    料理 保育 隠密 介助

魔法  水 闇 風

【製作済箱庭】「ばぁちゃんち(保存済)」、「我が家(保存済)」





名前  曽我 大樹(そが だいき)

年齢  5歳

ジョブ 育成士 Lv5

スキル 植物育成 魔物意思疎通 精神耐性 恐怖耐性 

魔法  土 水 光 風 火

【魔物名付け】チュ太(ハイドラット)Lv5





名前  曽我 幸樹(そが こうき)

年齢  4歳

ジョブ 土操士 Lv7

スキル ゴーレム創造 精神耐性 恐怖耐性 

魔法  土 雷 風 火

【作成ゴーレム】未登録




 魔法レッスンの後、2人にステータスを見せてもらい、俺は愕然として再び膝を折った。


 なんてことだ!柔軟な子供達の覚えの早いことよ!!しかもジョブレベルも凄え上がってた!君達、2人で留守番してる時もスキル使っただろ?!危ないからおじちゃんが居る時に使おうね?って言っておいたのに!!


 夕飯までの時間内で魔法を教えて貰った結果、こんなにも差が……おじちゃん、若さについて行けなかったみたいだよ(泣)。

 ノックスさんも『流石召喚者だな!』と、乾いた笑いを漏らしていたぞ。


 それでも、ノックスさんから隠密行動に適していると言われて『闇』はなんとか習得した。あとは貴方の想像力次第だと言われて、今は試行錯誤で色々試している。



 それと、2人に耐性が付いてた。今後の為にはあった方が良い物だと分かっていても、僅かな時間でも無理をさせてたんだと改めて思い知った。


 それなのに、母親恋しと泣いてもいない。あんなに小さい子供が一度もだ。

 無意識に我慢を続け、それが『精神耐性』や短い距離でも暗い廊下を歩かせた事が『恐怖耐性』のスキルとして現れたんだろう。


 もしノックスさんの奥さんと合流出来たら、2人のケアを頼んでみよう。男の俺では足りない部分を補ってくれる気がする。


 だが悪い事ばかりじゃない。『箱庭』を仕舞っても、中に居る人への影響が無い事も知れた。これからは移動で2人に無理をさせずに済むはずだ。




 その後は夕飯を食べ、俺とノックスさんは居間でまったり寛いでいた。すると、キッチンでガサゴソと冷凍庫の中を探ってる子供達が騒ぎ出した。



「おじちゃん、アイスなくなっちゃったの…」


「ボク、チョコアイスたべたいなぁ…」



 そう言われ、俺も冷凍庫を漁ってみるが、アイスはもう食べ尽くした様で1つも無かった。元々、俺が遊びに来る時の為に、ばぁちゃんが買ってくれてたアイスだったんだろう。そんなに量はストックはしてなかった。『我が家』にも氷はあっても、アイスは無いし………。


 『ばぁちゃんち』にしろ『我が家』にしろ、子供達が好む嗜好品の在庫数は少なかった。


 今日は魔法の練習も頑張ってくれたから、ご褒美になる様な物があれば……あっ!そうだ!



「ちょっとノックスさんと待っててくれるか?少しだけ外に出てくるから!」


「うん、すぐもどる?」


「ボクいっしょにいく!」



 着いて来ようとする幸樹くんをノックスさんに預け『ばぁちゃんち』から外に出た。



「(……さあ、これを『箱庭』で作れるのか?あれば物凄く俺も助かるし、2人にもアイスを食わせてやれる……カモン!◯ーソン!!)」

 


 新たな箱庭作製で思い描いたのは『我が家』から徒歩1分のコンビニエンスストア。日参していると言っても過言ではない程、日々ご利用させて頂いておりました。なんの商品が何処にあるか、全て把握していると言ってもいい位に知り尽くしている店だ。



「(………来い来い来い!◯ーソン!)」



 そう強く念じていると、ドンドン身体から何かが急速に抜けて行くのが分かった。暫くすると、待ち望んでいた見慣れた自動ドアが出現したが、同時に俺はフラフラで立っていられなほどの目眩に襲われてしまった。



「(…っく…ヤバい!なんだこれは?!頭がクラクラする……)」



 以前、箱庭を作った時には無かった事態に慌ててしまい、そのまま『ばぁちゃんち』へと倒れ込んだ。


 

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箱庭マイホーム いずいし @isuzu15

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