第13話 魔法を教えて!
魔法を教えてもらうと言っても、この場所で余裕ぶっこいても平気なんだろうか?と、ノックスさんへ不安を伝えた。すると彼はにこやかに答えたのだった。
「ここの場所なら心配ないさ。召喚の時以外に滅多に人が立ち入らないし、今日、私の所に来たばかりだから、次に彼奴等が様子を見に来るまでは数日の猶予がある。教える魔法は最低限になるが、スキルもそうだけど、召喚者は軒並み魔法の習得が早いんだ。マリアに言わせれば『豊富で柔軟なイメージだけで魔法が使えるなら楽勝よ!』と言ってな。……当時もあっと言う間に汎ゆる魔法を覚えてしまったんだよ……」
「あ……なんか納得です……」
ただ、最初に『魔力を感じる』ところは個人差があって、中には“コツ”が掴めず苦労する人もいるらしい。この辺の感覚的なものは、子供達の方が上手そうだな。あの2人だったら、教えて貰えば直ぐに覚えて使いこなしそう。逆に使って良い場合とか、決めておかないと危ないかもしれないぞ。
「でも、本当にあの人達は地下牢へ見に来ないんですか?食事を運ぶ担当が気付いたら、報告されるんじゃ……」
「はははは!囚人扱いの私に彼奴等が食事を持って来る訳ないだろ?牢屋に入れられてからは一切食事はしていないよ。水分だけは、魔法で出した水を飲んで凌いでたんだ。君に会った時は、既に魔力を体力の維持で持って行かれて碌に水さえ飲めない状態だったけどね!」
ノックスさん……笑い事じゃないよそれ…。
でも、そう言う事なら早いところ魔法を習得出来る様に頑張ろう。どうせだ、庭で遊んでる2人も一緒に教えてもらおうと、賑やかな声が聴こえる縁側の方へ向かった。
「大樹くん、幸樹くん、これからノックスさんが魔法を教えてくれるんだ。おじちゃんと一緒にやってみないか?」
「え?!まほうを教えてくれるの?!すごい!!」
「ボクやる!まほーやりたい!!」
「よし!じゃあ今から魔法を教える。危ないから、良く聞いておくれよ?」
「「はい!!」」
とても良いお返事の2人。さて、俺も置いていかれない様に頑張ろう。
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