第30話 孤児院開設!祝賀会ンゴ

どみん「では、孤児院完成を祝しましてささやかなご馳走を用意しましたンゴ!今日は食べて飲んで楽しんでくださいンゴ!カンパーイ!!」


一同「「「カンパーイ!!」」」


ゴクゴクゴクゴク


ドイン「ファーーー◯◯◯ク!!うおおおおおおお!……うめぇ」

フェルト「冷えてる!?この喉越し!?なんて物を……ビールのおかわりを!」

ダニラド「こんなの飲んだら普段のアルコールなんてドブじゃねぇかよ!くぅううううう!!」

リーン「オイッ!なんだこのハイボールって酒ぇッ!?旨すぎんだろ!シュワシュワだしゲハハハ!」

ミレディ「私の名前とおんなじレモンサワー!気に入っちゃった〜」

チャンコ「ちゃす!?(このカリカリプリップリッでピリッとした極上の食事…まさかエビとかいう虫みたいな珍味!?の意)ちゃッすぅ!!(至極の一食!チャンコ・ゴッチャンス、このエビチリに出会えた今日を忘れない…の意)」

ハト「このごま団子とやら、カリカリもちもちで甘くて最高ですよ〜」

トビ「この杏仁豆腐っていうデザート、すっごく甘いのに食べた後さっぱりしていくらでも食べちゃう〜」

ロース「ギルドの受付の私まで呼んで頂いて恐縮です。それにしてもこのトマトと卵の炒め物、物凄く美味しいですね」

モツナベ「このチャーシューとネギのおつまみという料理、日本酒とやらに恐ろしいほど合いますな〜」

モブ冒険者「この揚げ餃子!カリッカリでジューシー!しかも味が最高!」

モブ冒険者「カレェーーー!でもうめぇ止まれねぇ!麻婆豆腐って言うのか!」

モブ冒険者「この平べったい唐揚げ、油淋鶏っていうやつすっごく美味しい〜!」

モブ冒険者「唐揚げがいっぱい!山盛りだぁ!!」

教会の子供「オレンジジュース美味しいね!」

教会の子供「僕、このチャーハンってご飯大好きー!」

教会の子供「私は〜このあんまんってのがいい!」

教会の子供「この酢豚ってやつもっとほしい〜!」


ふぅ。

大量に仕込んで大変だったけど好評で良かった!

まぁイグルは横になって大の字に伸びてるけど…

ミィアたんは…いつの間にか混ざって色々食べてる。

さてさて子供たちにもいっぱい手伝ってもらったし、本当は町中華の領分じゃないけど甘いものはみんな好きだしいっぱい作ってみた。

幼馴染のまっちゃんに教えてもらった…


どみん「追加のデザート!中華鍋で固めた超巨大カスタードプリンンゴ!」


「「「やっっほーい!!」」」


ここで麺類を追加!

素揚げした麺に、ざっくり刻んだニラ・チンゲンサイ・椎茸・にんじん・タケノコ、うずら卵、そして次から次へと手に入るオーク肉のばら肉。

これを塩、中華だし、酒で味付けしたタレを入れ高温で一気に火を入れる。


どみん「チャーメンも出来たンゴ!」


「「「フォオオオオオッ!!」」」


最後に巨大な塊のまま仕込んでおいた…


どみん「チャーシュー原木タワーでフィニッシュンゴ!!」


「「「おおおおおおおお!!」」」


オークのバラ肉・ロース肉をほぼ原型のまま寸胴でじっくりじっくり煮詰めた超巨大なたぶん8kgぐらいのバカデカチャーシュー。

今日のために2日間煮詰めたかいあってしっかり火も通っていて一安心。

たまにじーちゃんも常連さんの誕生日とかに出してたけど、自分で仕込むと大変だった〜。

でもみんな嬉しそうだから…よかった!


イグル「おう…やるじゃねぇか…こんな重労働でピンピンしてやがる。その鉄鍋をぶん回すのもそうだ。やっぱりてめぇはただののっぽじゃねぇな…」


どみん「仕込みを丸2日付き合わせて悪かったンゴね。【業務マーケット】で買ったアイスがあるンゴ。コレでも食って元気出すンゴ」


イグル「フッ、せっかくだからもらってやるぜ。それにしてものっぽに料理とか、〈ヘイホー〉とかって奴を教えた野郎は相当な奴だな…」


どみん「ンゴのじーちゃんが全部教えてくれたンゴ。まだ料理も戦術もじーちゃんの足元にようやく及んだかそのくらいンゴね」


イグル「マジ!?そんなすげぇジジイがいるなら俺もいつか会ってみてぇもんだぜ!」


じーちゃん、まっちゃん。

元気にしてるだろうか?心配してないだろうか?

ちょっとセンチになっていたそんな時、突然大声を上げながら衛兵の人がこっちに走ってきた!


衛兵「コチラにギルドマスター モツナベ様はいらっしゃいますか!?緊急事態です!!」



――――――――――――



ドイン「ファ◯ク!?〈スタンピード〉だとぉ!?このめでてぇ門出に来やがって!」


モツナベ「南西にある中級者向けダンジョン『キャトルアンドポークダンジョン』のオークによる〈スタンピード〉ですか。奴らがもし領地に入ったのなら陵辱の限りを貪るでしょう。何としても止めなければ…」


衛兵「それなのですが…領主様が……」


モツナベ「わかっている。あのりょうしゅが私兵を出すとは思えません。冒険者達で何とかするしかない…か…。」


どみん「〈スタンピード〉って何ンゴ?」


ドイン「そいつぁな、ダンジョンが活性化する周期ってのがあって、そん時にダンジョンから魔物が溢れる事が稀にある。それが〈スタンピード〉。普段より凶暴だし数がとんでもないし見境もない。唯一利点と言えばダンジョン内じゃかいから素材がとれるってことぐらいか?」


どみん「大変そうだけどもしそのオークがいっぱい手に入ったら料理人としては嬉しいンゴね。今日の料理もオークを使ったのがほとんどだったからンゴ…!これって不謹慎だったンゴ!?」


ドイン「おいおい、つまりオークを狩れば狩るほどさっきのご馳走を安値で食えるって事が!最高じゃねぇか!!ファ◯ク!!オイッ!ドアの外で盗み聞きしてる奴ら聞いたか!?」


モブ冒険者達「「(ばったーん!)へい!」」


ドイン「食料が向こうから来てくれるってよ!全員に伝えろ、ご馳走はまだ続くってなぁ!!」


どみん「ンゴ?が、頑張るンゴ?」


モブ冒険者「ふぉーー!!」

モブ冒険者「チャーシュー!チャーシュー!」

モブ冒険者「オーク狩りまくるぞ〜!」


ドタドタドタドタ〜


ドイン「ヘイヘイヘイ面白くなってきたぜ!普段のギュウシーギルドならモツナベを中心に防衛で精一杯だろうが、オリーブ領の腕利き冒険者共やB級冒険者パーティ『銀斧』、A級魔法冒険者『フェルト』。A級攻撃冒険者『イグル』。それに人域外の『七大災厄・ネクロパンサー』。そして憤怒の魔獣、王国騎士団を壊滅させるという『キマイラ』。これもう勝ち確じゃねぇか!!よっしゃ広場でいっちょ演説してやるぞ。場所を貸せモツナベ」


モツナベ「お願いしますよ先輩…オークのスタンピードなんて普段なら右往左往しなければいけないのにありがたいですなぁ〜。チャーシュー丼なる物を楽しみにしましょう!」


―――ギュウシー領ギルド前広場にて―――


ドイン「俺ぁオリーブ領のギルドマスター ドイン・フライデー!今回の司令塔をさせてもらうぜ!そんで隣の黒ローブがA級魔法冒険者フェルト!こっちのガキはA級攻撃冒険者のイグル!後ろのデカ猫はなんと七大災厄ネクロパンサー!」


モブ冒険者「ネクロパンサー!?」

モブ冒険者「本物!?」

モブ冒険者「カワイイから細かいことはいいや」


ドイン「そしてお前等の後ろにいる化け物、A級指定モンスター『キマイラ』はそこの料理人、どみんのペットだ!」


冒険者達「「ファッ!?」」


どみん「ど、どうも〜」


タマ「「ぎゃぎゃう!」」


教会の子供「タマがんばえ〜」

教会の子供「俺達応援してるからな〜」

教会の子供「ケガすんなよ〜」


ドイン「つまり俺達に万が一の敗北もない…そして今回一番オークを狩れた冒険者にはこのどみんから…」


どみん「えっと、チャーシュー原木30本贈呈ンゴ…」


冒険者達「「「(チャーシュー30本!?)」」」


ドイン「お前等!ガンガン狩ってガンガン喰うぞ!!」


冒険者達「「「おおおおおおお!!」」」


どみん「(お祭りみたいになってるンゴ)」

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