第4話

「どうでしたか?やはりかぐや姫は帝と共に次の満月の夜に月に上られると?」

私が問い詰めると

しまった!帝を地上に残して一人で月に帰ってくれとお願いしに行ったのに。弟君は顔を赤くして、

「…説得は出来なかった。しかし、兵士を集めて月から使者が来たら攻撃するのだ。そして二人をお守りする」

「…うまくいきますか?」

私は心配でした。頼りない男なのです。

「なあに、大丈夫だあ!」

あくまで楽観的な弟君なのでした。


運命の満月の夜、弟君は何千人もの兵士を送ってかぐや姫の家の周りを守らせました。かぐや姫と帝をなんとかして、引きとめようとしたのです。勿論帝には「お二人が無事に月に上られるように警護をするため」と、嘘を言いました。


真夜中になって月が高くのぼると、空が昼のように突然明るくなりました。そして月の人々が降りてきた途端、兵士たちは突然よろよろと倒れて眠ってしまいました。「何ということだ!」弟君は呆然と立ちすくみました。誰も手を出すことが出来ません。

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