第3話
それからしばらくして、かぐや姫は毎晩悲しそうに月を見上げては泣くようになりました。
おじいさんとおばあさんが心配して理由を尋ねると、かぐや姫は言いました。「実は、私は月の世界のものです。今まで育てていただきましたが、今度の満月の夜には月へ帰らなくてはなりません…でも寂しくはありません。帝もご一緒して下さるのです」 「え?」 国を揺るがす大事件です。
弟君はその話を聞いて驚愕しました。のほほんと暮らしていたのです。いきなり帝の地位を譲られても困りますよね。かぐや姫とやら、一人で月に帰り、向こうの男性と結婚すれば良いのに!
しかし、どんな女性か興味津々です。兄が地方へ行き不在となった時、こっそりかぐや姫を訪ねることにしました。いきなりの弟君の訪問におじいさん、おばあさんは面食らいましたが仕方なくかぐや姫と会わせました。
かぐや姫のなんという美しさ!光り輝いています!弟君は
「兄上を巻き込まず、勝手に一人で月に帰って下さい!」と言うはずが何も言えませんでした。それどころかかぐや姫に魅了され、「兄上が羨ましい!私もかぐや姫と月で暮らしたい」と考えるようになってしました。
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