第2章 走者の集まり

第25話 遅刻

まえがき

最初、チャット場面となるので、スマホでお読みの方は横画面で読むことをお勧めします。

◆◇◆◇


八女由香<裕司君に、会わせたい人

たちがいるの。いつがい

いかしら。

                  会わせたい人達、ですか>

                  ?特に用事などはないの

                  で、明日、日曜日はどう

                  ですか?

八女由香<それなら、こちらも都

     合がいいわ。じゃあ、

     明日の午前10時に、●

     ●へ来てくれるかしら。

                   了解しました。少し遠い>

                   ですけど、大丈夫です。


◆◇◆◇◆◇◆◇

先ほど、初めてのRTA配信を終えたところで、由香さんからチャットが送られてきた。


え?どうしてかって?交換してもらったんだよ連絡先。やっぱ俺勝ち組だわ。


閑話休題、その内容は、俺に会わせたい人達がいるとのこと。予定などあるわけが無いので即座に明日会うことにした。






翌日、午前9時半ごろ、俺は集合場所に到着していた。

キョロキョロ周りを見渡すと、近くに由香さんが立っていたのでそちらへ移動した。


「こんにちは、由香さん。早いですね。俺が先だと思ってました。」


「あら、裕司君ももう着いてたのね。2人ほど、集まる予定だけど。全くあの子達ったら、遅刻するらしいわ。ごめんね?キツく叱っとくから。」


「あー、優しくしてあげてくださいね?俺はそんなに気にしてませんから。遅刻確定してるのに、連絡してこないやつとかもいるので、全然マシですよ。」


「そう?でも、取り敢えず貴方に謝罪させとくわね?」


「ははっ」


2人ほど遅刻するらしいが、何も連絡しない高橋と比べれば全然マシなので全く気にならない。というか、会わせたい人っていうのは2人だけだったのか?もっといそうなんだけど。


由香さん曰く、1時間ほど遅刻するらしく、暇を潰すため、近くのカフェに入る。


「私はここに来たことないんだが、取り敢えず、シロノワールとカツサンドでも頼むか?」


「いいんじゃ無いですか?俺も初めてですけど、その二つが鉄板ってメニューにも書いてあるんで。」



「「デカすぎないか?」」


頼んだものが到着した時、つい呟いてしまった。

メニューには、これを1人で食べると書いてあったため、二つずつ頼んでみたが、早速後悔した。


「これ、シェアして食べるものじゃないですか?」


「そうかな、そうかも。」


時間をかけてゆっくり食べ切ると、いつの間にか1時間以上が経過していた。


「由香さん、そろそろ、遅刻してる人達が到着する頃合いじゃないですか?」


「ほんとね。じゃ、そろそろ集合場所に戻りましょ。」



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