第11話 すまんかった
ティーダをしばらくモフったあと、俺は配信用のDwitterアカウントで呟いた。
〜〜〜
すまんかった
自分家のダンジョンにティーダを住まわせたら、寝てる間に10フロアまで攻略されてた
〜〜〜
1、2分ほど経つと、ポツポツと呟きに返信がつきだした。
//
10!?
何やっとんじゃあ
ティーダつおい
それ以上はもうない感じ?
特に意味はないけど炎上させてやる!
期待してたのに
ダンジョンてなに?
名前は正式にティーダと決まったんやな
//
なぜか炎上しそうになっているが、そもそも俺の知名度はほとんどないため、意味がなさそうだ。
俺のことを何も知らない人のコメントも見受けられるため、この調子でDwitterを活用すれば配信の同接数や数字を増やすこともできるだろう。
まあ、ギコギコである程度数字を取れるようになったら、Yautabeに配信を移す予定だが。それはその時になったら告知すればいいだろう。
「じゃあ、放置してた魔力錬成がどんなものか確認してみよう。魔力錬成!」
スキル名を唱えると、体の中にある魔力がごっそり持ってかれ、体から出てきた魔力は俺の目の前でモヤのような状態になった。
「なんだあ?これ。魔力を錬成するっていうスキルなんだろうけど、謎だな。なにか形作るでもなく、モヤみたいになっちゃった。」
手を伸ばせば、それは触ることができ、感触はスライムのようだった。
「形を取ったりとかはできないのか?例えば、剣だったり。」
こういうのってイメージすれば望む形になることが多いけど、どうなんだろうと思い、なんとなくで剣をイメージしてみると、魔力の塊はそれに従って時間をかけて剣を形作った。
「すげえ、本当に剣になった。でも、なんかふにゃふにゃだな。イメージが曖昧だったからか?何度かやってみて練習しよう。」
まずは、イメージをはっきりさせるために、スマホで西洋の剣の画像を探し、それを元にイメージしてみた。
すると、今度は魔力はすんなりと剣を形作り、ふにゃふにゃにならず鉄のような質感になった。
「よし、今度はこれをみないでも同じものを作れるようになろう。そのために、数をこなさなければ。」
そう思い立ち、早速剣の形を崩してもう一度形作ろうとしたが、2回までが限界らしく、ものすごい疲労感と頭痛が込み上げてきたので今日はもう辞めることにした。
「なあティーダ、お前の実力はどのくらいなんだ?10フロアまで行ってそこに居たが、そこでダンジョンが終わっているわけでもなさそうだし、お前の様子を見るに、まだ奥まで進んでも平気なんだろう?そんなに実力があるしのならら俺に稽古をつけて来れないか?10フロアより後を、俺が攻略できるぐらいまで。お前には、大したことじゃないだろう?」
「ナーゴ」
ティーダは欠伸をするように鳴いたが、その後にしっかり首を縦に振ってくれた。
「よし、じゃあ来週の土曜までよろしく。どんなスパルタでも覚悟してるから、どんとこい。」
そんな俺のやる気を感じ取ったのか、ティーダはのっそりと起き上がって、俺の方をじっと見つめてきた。
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