第15話 独りバラモスに挑戦
かるびのLvが40を越える。が、まだまだダメだろうなぁ。
またテールのレベルも38になり、ザオリク・イオナズンを覚えた。一応、賢者の全魔法を覚えたら盗賊にするつもりだったが、良く考えてみた。パルプンテって、いるのか? 使うのか?。メガンテも使うか? 使えるのか?。
結論。いらない。
よってこの時点で転職する事にした。現時点でMPは182、転職すると100を切る事になるが、魔法専門という訳でもないし何とかなるでしょう。ダーマに行って、テールは賢者から盗賊へ転職。
盗賊テール:Lv1、HP117・MP91・力39・すばやさ57・体力58・賢さ46・運のよさ111。
装備はアサシンダガー(+25)、忍の服(+55)、鱗の盾(+12)、黒頭巾(+18)、幸せの靴(運+15)。
攻撃力64・守備力116。性格おちょうし者。
幸いな事に、というか計画通り盗賊専用の装備は能力が高い。HPもそこそこあるのでいきなりバラモス城での経験値稼ぎもいけそう。ただしドラゴラムは、ももの仕事になりそうだし、ピオリムもつくねの仕事の為、テールとしては保険でメダパニ係としよう。うまくすれば1ターン目の逃げる前にしとめられる場合もあるかもしれない。2ターン目はつくねも同様、一撃必殺を狙ってみるというパターンで。
さて今手元にある幸せの靴。本来なら永遠に袋入りだったのだが、ちょっと試したい事があって装備させてみました。テーマは歩いてレベルアップ出来るか、という事。トヘロスかけていれば戦闘に入る事もない……と思ったけど、さんざん歩いても歩いてもレベルアップはしなかった。強さのパラメーターを見る。経験値は100を越えている。しかしレベルは1。さすがにこれでレベルアップしていなければ嘘だ。ダーマにルーラして、次のレベルアップまでを聞いてみよう。
「テールはわしも知らない経験をつんだらしい……」
そりゃそうだ。
やっぱり一度、戦闘はしないとレベルアップのイベントは起きないんだね。
改めて口笛吹いて戦闘。今度こそちゃんとレベルアップした。何だかなぁ。
それから、またさんざん経験値を稼ぐ。稼げるだけ稼ぐ。
テールの盗賊としての活躍もまぁまぁ、というか賢者時代と比べて全然違和感が無い。やっている事もほぼ一緒。完全にレベルアップの為のルーチンワークになっている。それでも黙々と口笛・戦闘を繰り返し、現在かるびLv45さすがにもうチャレンジしてもよかろう。レベルアップの為の戦闘もさすがに飽きた。
ももから星降る腕輪を借りて、ルイーダの酒場で仲間と別れる。
さて。
・勇者かるび:Lv45、HP359・MP120・力209・すばやさ200・体力181・賢さ60・運のよさ99。
装備、稲妻の剣(+82)、大地の鎧(+50)、青銅の盾(+7)、オルテガの兜(+30)、星降る腕輪(すばやさ×2)。
攻撃力291・守備力187。
イシスへルーラして、まずは宿屋に一泊。そしてバラモス城をめざす。
もう道程は完全に分かっている、極力戦闘は避けてMPを温存しながらバラモスのいる地下を目指す。
でも、結果から言うと、ボロ負け。
これで多少なりとも歯が立てば、再度、再々度のチャレンジをするのだが歯が立たないにも程がある。
戦闘パターンで言えば、バラモスは2/3くらいの割合で2回攻撃する。まぁ全て2回攻撃する事を前提に考えた方がいい。
攻撃方法。魔法の場合はイオナズンで90、メラゾーマで110前後のダメージ。イオナズンの場合、もしパーティ戦をしていた場合は全員にこのダメージを喰らうからやっかいではあるのだが、単独戦の場合はむしろメラゾーマの方がキツい。他にバシルーラやメダパニもかけてくるが、かからない、かかっても意味が無いから、かけてきたらラッキーと思う。パーティ戦の場合は一番やっかいな呪文であるが。
普通攻撃、80ぐらいのダメージ。炎を吐く、100ぐらいのダメージ。
現状HP300ちょいだから、最初に2回攻撃を喰らうともう後が無いからベホマをかけるしかない。行動の半分以上がベホマとなると、ほとんど普通攻撃すらままならない状態では全く話にならない。
ひょっとしてLv50越える程度じゃ、無理?
負けて死んだので、一旦リセット。
ふと、馬鹿な事をしていた事に気付いた。
何で一人行動なのに、装備は星降る腕輪しか借りてこなかったのだろうか。兜はこれが最強だからいいとしても、鎧はつくねから刃の鎧(+55)が借りられる。しかも刃の鎧だと受けたダメージの半分を返せるから多少なりとも敵にダメージを与えられる。これは長期戦だとかなり大きい。
そしてテールの風神の盾(+35)は青銅の盾(+7)とは比べ物にならないくらい強い。というよりなぜバラモス戦に青銅の盾なんか持って行ってしまったのか。
それともうひとつ。
ゲーム開始直後は、力の種・生命の木の実等を、取るたび勇者につぎ込んできた。
しかしふと、必要以上に各パラメーター上げたところでレベルアップの際に修正される、つまりは種で力を思いっきり上げたらレベルアップで上がらない、結局はほとんど一緒、レベル相応にしかならないんじゃないかと思い、途中から全く使用していなかった。勇者以外に至っては、上げたところで転職して半分になるから本当に無駄。意味があるとしたら、レベルを99まで上げて、これ以上上がらない状況でのみかな、と。しかしはっきり言って今回99まで上げる気はないぞ。
だから各木の実や種は貯めるだけになっていた。
しかし今回の様に勝負を賭けるなら、今だけ勇者だけ各パラメーター強化させたいのなら、この機会を除いて木の実・種は役に立たないのではなかろうか。じゃあ使おう。今使おう。
現在、袋の中には力の種11、すばやさの種6、スタミナの種4、賢さの種5、ラックの種2、悩みの種3(嘘)、生命の木の実7、不思議な木の実3。
多いとも言えないし、少ないとも言えない。けっこう最初のうちに使った様な気もするしね。これらは折角なのでセーブして使ってみて最大値3(生命の木の実は5)にならなかったらリセット。なったら再度セーブしてまた試す様にする。さすればさしあたって力は33上がる事になる。
それとふともう一つ思いついた事がある。
複数人数で挑み、バラモスにとどめを刺す前勇者以外をバシルーラで跳ばしてしまっても一人クリアにならないだろうか。もしこれがOKなら、凄く楽だ。たとえ攻撃する人数が増えなくても、回復とかバイキルトやスクルト・フバーハでバックアップするだけでも。
その理屈なら4人でやっても同じだが、まぁ反則技なので+1人で挑んでみよう。
つくねはMP少ないし僧侶系しかないから、やっぱり装備とMPで、ももに行ってもらおうか。
「ちょっと待って。僕が行きます」
って、志願するの?。
「ええ。僕が守ります」
まぁやる気あるみたいだから、いいけど。
そしたら強い装備品をかるびと入れ替え。種・木の実は最大値になる様にリセット&セーブした。現状こんなもの。
・勇者かるび:Lv45、HP394・MP129・力242・すばやさ224・体力193・賢さ75・運のよさ105。
装備、稲妻の剣(+82)、刃の鎧(+55)風神の盾(+35)オルテガの兜(+30)星降る腕輪(すばやさ×2)。
攻撃力324・守備力244。
盗賊テール:Lv34、HP302・MP205・力118・すばやさ214・体力148・賢さ118・運のよさ138。
装備はアサシンダガー(+25)、忍の服(+55)、青銅の盾(+7)、黒頭巾(+18)、インテリメガネ(賢+15)。
攻撃力143・守備力190。性格:頭脳明晰。
転職直後、盗賊テールのMPは100切っているけど、まぁ良いかと思っていた。しかし盗賊魔法もあるからか、予想以上にMPが増えていた。嬉しい誤算だ。
バラモスの城内では、なんとテールの忍び足でアカウントまったくなし。ダンジョン内でも有効とは実に便利だ。MPも使わないし。サクサクとバラモスのところまでたどり着く。
戦闘開始。
援護。まずはフバーハ。炎が60ぐらいまで抑えられる。実に有効。
続いてバイキルト。与える攻撃が180まで跳ね上がる。
いっその事マホカンタを、ってこれは自分にかける事しか出来ないのか。残念。
適度に回復させながら、スクルトとピオリムと、そうだ、せっかくだからルカニをかけてみて、って効いたよ。一気に守備力が200下がったよ。かるびの攻撃が270まで跳ね上がったよ。
ひょっとしてマホトーンまで、って、え? マホトーンまで効くの?
さすがにマホトーンがかかった状態ではイオナズン・メラゾーマはかけてこなくなるが、なぜかメダパニとバシルーラはかけてくる。当然封じ込められているから、1ターンの無駄使いである。
さて、これだけバックアップすれば楽勝であろう。そろそろテールにはご帰還を願おうと思って自分にバシルーラ。効かない。
まぁこんな事もあるだろうなと再バシルーラ。効かない。
ちょっと待て、これって自分にバシルーラは効かないのか?。それともバシルーラが効かないくらいLvが上がっているのか?。でも、それだったらわざわざバラモスはバシルーラを攻撃のバリエーションの中に入れないよな。いや、賢さが低い戦士とかなら効くのか?。
確かめようにも既にバラモスにはマホトーンかけちゃったし、かける前にもテールにはマホカンタがかかっている。どっちにしろEND。終わっている。
勇者一人クリアには、もう無理……。
やはり地道に一人で挑まないといけないのか……。
リセット。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます