第3話
「今日は…」
黒服の問いかけに
「ちょっと様子見に寄っただけ
適当に見て帰るから気にするな」
そう告げ
出勤してる女達
客の男達を横目に
裏手へまわり
ここ最近の売上を確認し
早々に店を出た
「椿 帰るの?」
外で待たせていた
頷いて答えれば
店の前に停められた車の
ドアが開かれるから
何を言うでもなくそこへ乗り込んだ
一哉が助手席に乗り込めば
音もなく動き出した車
「店はどうだった?」
「そこそこ」
「ふぅん マンションでいい?」
「あぁ」
*
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