綺麗なうちに
散る桜にただ過去を想う
戻れないから儚くて
いまだに思い出すんだあの日々を
あの人にとってはもう忘れた過去を
どっかアニメのような青春偶像
出来損ないのコンテを回して
誰の記憶にも残らない三流脚本家の
どこにでもあるつまらない駄作さ
今更卑下なんてしないぜ
くそったれた過去を清算するために
駄作だけど僕は愛してるんだ
どうしようもない許せない過去を
だからずっと抱き締めてる
いつか感じた誰かの温もりを忘れぬ様に
未来なんかに期待しないぜ
こんな人生の行く末は碌なもんじゃない
どうせ来る長い夏もすぐ終わっちまうから
さっき買った線香花火は開けちまおうぜ
残したって来年には湿気ってるから
綺麗なうちに燃やしつくしちまうのさ
なんでも綺麗に終わらせられるうちが花なのさ
だから僕の人生だってまだ綺麗なうちに終わらせたい
未だに泣く人も悲しむ人だっていないけど
それでも死に時は今だっていつも思う
けど死にたい時に死ねないもんでさ
だから段々色褪せてく
どうやら綺麗には終わらせてくれないみたい
それもまた僕っぽくて悪かないか
長く話過ぎてしまったな
それじゃあそろそろ僕も行くよ
捨てられなかった思い出を連れて
死にきれない人生ってやつを
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