第3話 記憶の中でシュート
小さい僕とその女の子はバスケのボールで
遊んでいる。
高すぎるリンクには届かない。
僕らは勝手にルールを決めた。
「タクマ。ボールがネットに当たったら
シュートが入ったことになるからね。」
「わかったー!」
「OKエマ。」
小さい僕らはトッテン。トッテンと高いドリブルをしてゴールした。
「シュート!」
両手で持ち上げボールを投げる。
「やったー!エマの勝ちー!」
2人で楽しく遊んでいる。
『エマ!』
大人の声。エマのママかな?
小さい僕の顔は見えるけどエマの顔が見えない。
背の高いバスケリンクとボールと僕が残された。
場面が切り替わる。
僕一人。さっきより少し背が高くなっている。
ドリブルも上手くなっている。
ドリブル、ジャンプシュート。フォームも悪くない。
そしてトラック。
どうやらこの場面の家から引越しするようだ。
あの女の子は?エマ?
『もっとこの世界でエマと遊んでいたかった。』
ピピっと携帯がなる。朝だ。
さっきのは夢?バスケの。
僕は携帯の目覚ましを消して、起きる。
しまった。今日は朝一に小テスト。勉強するの忘れた。
15分。15分でいい。時間が必要だ。
「仕方ない。使うか。」
僕は両手を広げてガードのポーズ。
「止まれ。」
時間を止めた。
僕は15分、問題を解いて暗記した。
大丈夫だ。
時間が動く。
「タクマ。起きなさい。」母さんの声。
と同時に女子の声『時間を止めすぎよタクマ。』
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