魔王城を10分以内に脱出せよ! ~勇者+戦士+僧侶+魔法使いの残念性格パーティー~
とろり。
第1話 全員自己中心的な性格の持ち主
「グギアャアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
魔王の第10形態に死闘の末、勝利したゆうしゃ。
「おっし! 俺の魔神の斧が効いたんだな!」
「ちょ、待ってよ! 私の魔法が効いたに決まってんでしょ!」
「ほぉほぉほぉ」
「お前ら、最後はこの伝説の剣でトドメを刺した。手柄はやはり俺様だ、ワッハッハ!」
性格残念パーティーは魔王の屍が光りの粒子と化し、魔王城が崩壊を始めているのに、もめていた……。
「ゆうしゃよ」
ゆうしゃ達は天の声さえ届かないほどに、もめていた……。
「ゆうしゃよ!!!」
「「「「ファッ!」」」」
四人が天の声に気付いた時には既に3分が経過していた。
「魔王城が崩壊を始めておる! 今すぐに脱出するのじゃ! これは命令じゃ! 急ぐんじゃ!」
「そういや、なんか揺れてるな」
「そ、そうね」
「ほぉほぉほぉ まほうつかいのパンツ ほぉほぉほぉ」
「そうりょ、自重しろよな……」
5分が経過しようとした時、まほうつかいは挨拶も無く空間魔法で魔王城を脱出していった。
「ばいばーい」
「ちょ、まほうつかい、一人だけかよ!」
「ほぉほぉほぉ まほうつかいのパンツ ほぉほぉほぉ」
「オレはここから失礼するぜ!」
せんしは鎧を脱ぐと窓から飛び出し、身軽い動きであっという間に地に着地した。
「残されたの、そうりょと俺じゃんよ!」
「ほぉほぉほぉ まほうつかいのパンツ ほぉほぉほぉ」
「……ダイジョブかな…………」
ゆうしゃは動きの遅いそうりょに気を遣い、時間を食っていた。
8分を経過したが、ゆうしゃとそうりょは魔王城最上階。
「やべーな」
「ほぉほぉほぉ まほうつかいのパンツ ほぉほぉほぉ」
「そうりょ、大丈夫かぁ?」
「ほぉほぉほぉ まほうつかいの…………………… ほぉおおおおおおおおおおおお!!!」
「ど、どうしたそうりょ!?」
そうりょは転移魔法で一人魔王城を脱出した。
「ちょ、お前もかーーーーーー!!!」
9分30秒が経過し、残り30秒。ゆうしゃは最後の手段として妖精の羽を使うことにした。
そしてゆうしゃは妖精の羽を天に掲げると、光りに包まれ地へと導かれた。
time 10:00:00
「ファッ! 良くやったゆうしゃよ! これで世界は平和になる! ………………はず!」
出演
勇者 ゆうしゃ
戦士 せんし
僧侶 そうりょ
魔法使い まほうつかい
天の声 ???
魔王 ???
~Fin~
魔王城を10分以内に脱出せよ! ~勇者+戦士+僧侶+魔法使いの残念性格パーティー~ とろり。 @towanosakura
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