第313話 イケナイアイドル!?
電車で会ったお姉さんは、出臼明日菜という名前で。
私が家出した時に、上野行きの列車で隣になった人であった。
その時、出臼さんは私の下着を取ったりイタズラしたりと…。
やりたい放題だったのだけれど…。
実はアイドル総合プロデューサーらしくて…。
可愛い女の子とか服とか下着を見ると、ほっとけないらしくて…。
なんと、出臼さんは私にアイドルをやらないかと言ってくるのでした。
わ、私がアイドル!?
もちろん、アイドルにスカウトされるなんて生まれて初めてだし…。
もしかして中二病キャラのアイドルになれるかも!?
と思ってみたり、漆黒の衣装着てみたいと思ってしまう私…。
ちょっとアイドルやってみたいと思い始めてしまう。
と、その時いつの間にか藍さんが私の隣まで来ていて…。
「ノアっちはアイドルなんてやらないし!お断りです!」
藍さんは珍しく口調を荒げて、キッパリ断った。
な、なんで私の話を藍さんが勝手に断っちゃうわけ!?
「そういう話は事務所を通してください!」
藍さんがそんなデタラメを言って、私の腕を引っ張っていく。
私、事務所なんて入ってたっけ?
ちょうど駅に着いたので、そのまま人混みをかき分けて降りてしまう。
出臼さんはポカンとして、私たちを見送っていた…。
「もう、藍さんなんで、私達の話に割り込んで断っちゃうわけ!?」
私は電車から降りてすぐに藍さんに言った…。
「ノアっち、ダメだよ。ああいう怪しいスカウト鵜呑みにして聞いちゃ」
さっきの出臼さんって、怪しいスカウトの人だったの??
「悪いけど話の内容、耳に入っちゃって聞いてたんだけど…」
藍さん、私たちの会話聞いてたんだ…。
「確かにあの出臼って人、アイドルグループのプロデューサーなんだけど」
と言いつつ、スマホの画像を見せてくれる藍さん。
その画像は5人ぐらいの可愛い女の子たちが写っていた。
フリフリの衣装を着たいかにもアイドルな女の子たち…。
藍さんはスライドさせて、次の画像を出した…。
女の子たちがネチョネチョに濡れた体操着を着ている…。
次の画像はネチョネチョに濡れたスクール水着を着ていた…。
うわぁ、なんだこのやばい格好は…。
「アイドルたちにこういう衣装を着せて、観客にダイブさせるんだよ」
えぇぇぇ、この衣装で観客にダイブするの!?
「ノアっち、男嫌いなんでしょ?こういうことできるの?」
私は青ざめた顔で、ふるふると首を横に振った…。
出臼さんのプロデュースするアイドルは地下アイドルらしくて…。
なかなかセンシティブで過激なパフォーマンスをするらしかった…。
ダイブして観客に揉みくちゃにされて、半裸になってしまうアイドルもいるとか。
「東京は如何わしい勧誘が多いから、まともに聞いちゃダメだし!」
藍さんは、私に人差し指を向けてビシッと言うのでした。
はいぃ、と情けない声で答える私…。
東京は恐ろしか所ですたい!(なぜか訛る)
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