2 感想パラメーターを作る

 作品を読み終わって、「レビューが書きたい!」となったら、なにを書くか考えていきます。小説のネタ出しのようなものですかね。


 良かったところ・面白かったところ・オススメしたいところなどをあげていきましょう。とはいえ、「面白かったけど、言葉にするのが難しい」ということもあります。長編の場合は、読むのに時間が掛かると、やっぱり内容も忘れがちに。


 そこで、まずは5つの項目に分けて、パラメーターを作ります。こんな感じ。


キャラクター  ☆☆☆☆☆

世界観・雰囲気 ☆☆☆☆☆

ストーリー   ☆☆☆☆☆

文章      ☆☆☆☆☆

メッセージ   ☆☆☆☆☆


①キャラクター

 登場人物は個性的か、魅力的か、キャラが立っているか。


②世界観・雰囲気

 世界設定に魅力はあるか、物語の雰囲気が出ているか。


③ストーリー

 話の展開は面白いか、起伏や伏線など、読者を引き込んでいるか。


④文章

 文章は上手いか、読みやすいか、文体が感じられるか。


⑤メッセージ

 物語で伝えたいことが伝わっているか。印象に残る言葉や場面があるか。


 小説の面白さは、この5つの要素に分けられると私は考えています。あくまで私流。加えたい要素があれば、みなさんでアレンジしてみてください。


 読んだ作品を思い返して、5つの項目をそれぞれ5段階で評価していきます。


 作者にも誰にも見せないものなので、自分の思うままに評価してみてください。主観的でOKです。私はわりと辛口に評価しています。


 ただ、「良いところを見つける」作業のひとつなので、評価の段階は相対的です。星5がついたらプロレベル、ではなく、一番良かった点を星5にしていきます。


 なかなか説明だけでは伝わりにくいかもしれないので、ある作品を例に、考えていきますね。こんな感じに思い返して、点数をつけていきます。


《キャラクター》

「イケメンが3人出てきたけど、それぞれ個性的だった。主人公の女の子も、イケメンに埋もれずに活躍していたと思う」


《世界観・雰囲気》

「現代ファンタジーだけど、舞台である田舎の雰囲気は出ていたかな? 助けた鳥が人の姿になって恩返しに来るという昔話オマージュで、世界観のオリジナルティには欠ける」


《ストーリー》

「長い」


《文章》

「読みやすい(とは言われる)」


《メッセージ》

「『鳥が好きだ!』と伝えたいのはすごくわかる」


キャラクター  ★★★★☆

世界観・雰囲気 ★★★☆☆

ストーリー   ★☆☆☆☆

文章      ★★★☆☆

メッセージ   ★★★★★


 こういうふうにパラメーターを作ると、「この作品は《メッセージ》と《キャラクター》が特に良かった」と整理することができます。


 なお、このパラメーター作りは省略することもあります。すぐに読み終えた短編は、パラメーターを作らずに、良いところを書きだすところから始める場合もありますね。


 あくまでパラメーターは、「作品のどの要素が良かったかを整理するツール」です。パラメーターを作りながら作品を思い返し、レビューで書きたいところを視覚化していきます。


 これと同時進行で、作品の良いところを書きだしていきましょう。




《まとめ》

・5つの項目に分けて、自分なりに評価をしてみよう。

―――――――――――――――

キャラクター  ☆☆☆☆☆

世界観・雰囲気 ☆☆☆☆☆

ストーリー   ☆☆☆☆☆

文章      ☆☆☆☆☆

メッセージ   ☆☆☆☆☆

―――――――――――――――

・パラメーターを作ることで、作品の特に良かった点が整理できる。





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