静けさの中に確かな重みのあるファンタジー
- ★★★ Excellent!!!
読みながら、冷たい洞窟の中で独り何かを模索する少年の姿が見えてきます(何言ってんだお前)
幼い頃に起きた事件のせいか、成熟したような落ち着きを持つ、一国の王子なのに国王から冷遇されている少年アルス。彼とかかわることになる第六近衛兵団の男たち。烏合の衆のような彼らでしたが、彼らと交流するうちにアルスくんも少し前向きになってきて……。
男同士の静かだけど情熱を感じる友情に私もじんわりきていたのも束の間、突然下された仲間の辞令。今まで積み上げてきたものが砕け散る音。これからどうなっていくのか、気になります。
男たちの熱き絆的なの(しかも軍人!)に弱いので、読みながらハラハラしております。どっしりしたミリタリーファンタジー、美味しいです!