第3話  おい、天狗ー!

僕らは3人は机の上の羽根ペンの文字を見た。

羽根ペンも自己アピールのように「カタカタ」揺れている。

カイトが「この羽根ペンやっぱりおかしいぞ。キリ。お前が言う通り生きてるぞ。」

「そうだな。」僕も答える。

こんな状況でも僕らは動じない。

中3の春休み、天狗にで会ってから

僕らには不思議な力が宿ってしまった。

カイトのお腹が「グーッ」となった。

「羽根ペンも気になるがまずは、いただきまーす!」

「がぶり」とバーガーをくわえる。

僕もキリもつづく。

バーガーソースが口につく。

口についたソースもそのまま、ポテトも口にほーりこむ。

そしてズルっとコーラーをのみほして。

僕らは「フーっ」と少し落ち着く。

机の羽根ペンのことはそのままにしていた。

『うまかったかあ?』羽根ペンが聞く。

「当たり前だ。バーガーにポテト、コーラーは最強さ。」

「だな。」

「それで天狗。お前はなんで羽根ペンになってるんだ?」

カイトとキリが「サイ、気づいていたのか?」

「まあーな。はじめは、ただの変な羽根ペンだと思ってたけど、カタカタのアピールに自分を見てと言わんばかりの存在感。それにこの感覚はあの時の天狗だ。」

キリが「そうだな。『こんにちは諸君。』

なんてキザな言葉は天狗しか言わないよ。」

カイトも「そうだ。天狗だ。一年ぶりか。」

僕も「そうだな。去年の春休み以来だ。

でも天狗、なんで羽根ペンなってるんだ?」

『白カラスに騙された。』そう天狗が言った瞬間「ポン」っと机の上の羽根ペンが天狗の姿に変身。

「えっーー!天狗、なんでそんなんに小さいんだ。ハハハ。」

僕らは可愛いく小さくなった天狗って笑った。

小さな天狗は「相変わらず君達、諸君は失礼だな。私は高貴な天狗だぞ。確か、はじめて会ったときにも『なーんだ。UFOじゃないんだ。

天狗かあー。』とがっかりしていたな。

それより3人に助けて欲しい。

カイトが「いやだ。なんで天狗を助けないといけないんだ。」

キリも「そうだ。そうだ。」

天狗は「お前達にはあの時に不思議な力を与えたぞ。3人仲良しそうだったから、口を使わずに意思疎通ができる力を与えた。大きな天狗のうちわであおいでやったぞ。」

「あー、そうか。だから僕ら遠くにいても

お互い脳内干渉できるから口でしゃべらなくてもいいんだな。」

キリも「結構この力、便利かも。」

僕も「そう思うよ。」

「で、天狗はどうしてその小さな天狗になったんだ。」

「白カラスに騙された。『僕のきれいな羽根を一枚あげるから、うちわを貸してくれ』って言ったんだ。」

カイトがあきれた顔で「天狗、あのうちわって、とても大事なものだよね。」

「そうだ。」

僕は「天狗。君はとても素直でいい子なのか?それともバカなのか?大事なうちわを貸すなんて。」

「だってさ、白カラスは特別だ。

その羽根で文字を書いたら10個も願いが叶うんだよ。すごいだろう。」

「そうだな。それはすごい。それで、それからどうなったんだ?」

白カラスはカラダから1枚の羽根を抜いて、

僕に渡した。

僕はうちわを渡した途端にカラダが羽根になってしまった。

飛び立つときに白カラスは「わるいが、しばらくうちわは貸してもらうぞ。困ったときはあの3人のところへ行け。」そう言って消えた。

「えーっ、それなんだよ。」

僕は「待てよ。天狗の羽根ぺんで書いたこと願いが叶うんだったら、白カラス帰ってこーい!って羽根ぺんで書けばいいのかも。

それにさっき1個、空書きで『雨』って書いたら雨が降ったし。

願いが叶う羽根ぺんか。いいよな。」

カイトが「残り9個願いがかなえられるチャンスだ。」

僕ら3人は「天狗、羽根ペンに変身頼む。」とお願いし、詰め寄った。



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