俺はどこへでも行く、姫が望むなら

帆船で海に出た夜のことを俺(スカイ)は覚えている。カティア姫は甲板に立って星を見上げて「このまま、どこまでも行けたらいいのに」と呟いた

密約書を探す旅の中で、俺たちは何度も危険に晒された。 それでもカティア姫は、決して弱音を吐かなかった。 時には俺を庇い、時には俺を頼った。その中で、「彼女を守りたい」が「共にいたい」という気持ちに変わっていった。「俺の記憶にないお姫さま」から、「記憶に残るかけがえのない姫」へと。

湖の上を進む舟の舳先に、花冠を乗せたカティア姫が立っていた。ひらひらした衣裳を纏い、愛の妖精役を演じる彼女は、まるで夢の中の幻のようだ。マクセンス王が言った。「妹が望むならば、お前たちを結婚させてやってもいい」
俺は、彼女が望むなら、俺も宮殿を飛び出して、どこへでも共に行く。

この物語は、男装の王女カティアが、政略と戦争の中で、人質交換・陰謀などを経て、いわゆるカティア姫が『宮殿』から飛び出して、「自分の意思で進む人生」、「自由な愛」を見つけていく大ロマン。

読みがいがあります。ぜひ、読んでみてください。