第12話

なのに。





気が付いたら手足を縛られていて。




目の前には柄の悪そうな男達がいた。




ここは一体どこ?




見た感じはどこかの廃屋のようだけど。




剥がれおちた壁紙に向きだした電気コード。







「これが東征会の愛娘か。えらい別嬪なぁ。」




「これで中学って、今時の子は成熟しとる。おっぱいなんか大人やんか。」




いやらし顔で服の上から胸を強く掴まれる。



初めての性的な暴力にじわりと涙が浮かぶ。




「ああ、怖いんか?これから俺らが気持ち良くしたるさかい、安心せえ。」




そう言ってスカートの中に手を入れてきた。





「まさか東征会の娘が一人で歩いているなんてなぁ。随分ガードが緩いんちゃうか。」



「上のもんに報告する前に楽しまんとな。色々と恨みがあるんや。」





どうやらうちと敵対する組の者らしい。



聞き慣れないなまりは関西の者だろうか。





「悲鳴あげったってここは郊外やし、とうに捨て置かれたビルやからな。」




伸ばされた手は私の体中を這う。

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