終末論の記録書
@yasu6363180
2025年
2025年1月24日付 新華社通信
【中国・綿陽市の研究所で未知のウイルスを発見 『神経変性を引き起こす危険性』と警告】
中国四川省綿陽市の国家生物安全レベル4(BSL-4)研究所が24日、新たに発見されたウイルスの存在を公表した。同ウイルスは「暫定名称ZX-2025」とされ、霊長類の実験で「神経細胞の異常変性と攻撃性の亢進」を引き起こす特性が確認された。研究チームは「自然界のコウモリから分離されたウイルスが突然変異した可能性」を指摘している。
初期調査によれば、12月中旬に研究所近くの洞窟で採取されたキクガシラコウモリの糞便から検出。遺伝子解析では既知のウイルスと最大67%の類似性しかなく、武漢ウイルス研究所の協力で詳細分析を継続中だ。注目されるのは、感染マカクザルが同種個体を噛みつく行動を48時間持続した点で、王立明主任研究員は「神経伝達物質ドーパミンの暴走的分泌が確認された」と説明する。
政府は直ちに綿陽市周辺20km圏内に「予防的封鎖区域」を設定。住民10万人に対し健康監視アプリのインストールを義務付けたが、SNS上では「研究所から警備員が逃亡した」とのデマが拡散。国際空港ではシンガポール行きの旅客機が緊急引き返す事態が発生した。
WHOは「ヒトーヒト感染の証拠はない」としつつ、緊急専門家チームの派遣を要請。米CDCは渡航警報こそ出さないものの、空港検疫で「中国西部からの乗客は唾液検査対象」とする内部文書がリークされるなど、国際的な懸念が広がっている。
2025年2月28日付 ジャカルタ・ポスト
「インドネシアで集団異常行動報告 研究者『ウイルス変異の可能性』」
ジャカルタ首都圏で28日、深夜の商業地区で集団パニックが発生。客引きアルバイトの男性15人が突然眼球充血と攻撃性を示し、観光客3人に噛みつく事件があった。保健省は「新型覚醒剤の影響」と発表したが、武漢ウイルス研究所のリー・ミン主任研究員がロイター通信に「Z-virusの第2変異株の兆候」とコメント。現地病院のカルテには「体温32度以下なのに汗腺が活発化」との異常所見が記録されていた。
WHO調査団がジャカルタ国際空港に到着するも、デモ隊が検疫強化に抗議し車列を包囲。ミナンカバウ族のシャーマンが「これは祖先の祟り」と叫びながら消毒液を撒布する様子がSNSで拡散された。
2025年3月12日付 ジュネーブ・ヘラルド
「WHOが『Z-virus』と命名 国際的な監視体制を強化」
世界保健機関(WHO)は12日、新たな病原体を「Z-virus」と正式命名。テドロス事務局長は記者会見で「ヒトからヒトへの感染は咬傷に限定されると現時点では判断」と述べつつ、空港検疫レベルを最高度に引き上げた。成田空港では犬型ロボット「バイオハウンド」が導入され、発熱者の匂いを検知。
EUは加盟国に対し「感染者は咬傷部位の切断を義務付ける」との緊急指令を発令。ニューヨーク証券取引所で製薬株が急騰する中、倫理委員会は「切断措置が人権侵害にあたるか」の審議を深夜まで継続した。
2025年3月24日
WHO事務局長 公式演説 公式記録
(国際報道機関への通達文書 完全書き起こし版)
「謹んで各国代表ならびに市民の皆様に申し上げます。本日は人類の存続に関わる重大なる事実を、厳正なる科学的知見に基づきまして公表する所存でございます。誠に遺憾ながら、今般確認されました新規病原体「Z-Virus」の特性が、従来の感染症とは根本的に異なる危険性を包含している事実を、重く受け止めていただきたく存じます。
現在までの国際共同調査の結果をもちまして、当該ウイルスは齧歯類及び翼手目を自然宿主とする新種のRNAウイルスに分類されることが判明いたしました。特に、霊長類の神経細胞に特異的に結合するグリコプロテインの構造が、従来の神経変性疾患を引き起こすウイルスとは異なり、シナプス間隙を透過する特性を有する点が注目されます。遺伝子配列の解析によりまして、狂犬病ウイルス由来の糖タンパク質に酷似した侵入機構を保持しつつ、宿主細胞内においてはヘルペスウイルスに類似した潜伏感染様式を併せ持つことが明らかとなっております。
感染後の臨床経過につきましては、段階的な神経変性のプロセスが確認されております。初期段階(感染後0~24時間)におきましては、視床下部のオレキシン産生細胞が異常活性化され、覚醒状態の持続と共に唾液分泌量が通常の3倍に達する所見が認められます。この時期におきましては、患者の瞳孔が水平方向に伸長する特異的な「裂孔現象」が観察され、光に対する縮瞳反応が次第に減退してまいります。
中期段階(24~48時間)に移行いたしますと、大脳基底核におけるドーパミン代謝の暴走的亢進が生じ、意図せぬ筋攣縮が顎咬筋群に集中して発生いたします。この段階に至りましては、咬合力が段階的に増大し、成人男性の場合で最大427ニュートンの圧力を記録する症例が確認されております。同時に、前頭前野の血流が75%以上減少する「理性のシャットダウン」と呼ばれる現象が生じ、社会的規範に基づく行動制御が不可能な状態に陥ります。
最終段階(48時間以降)と申しますのは、延髄の自律神経中枢が単独で機能を維持する「生命維持モード」への移行でございます。この状態におきましては、視覚野の完全な機能停止にもかかわらず、聴覚及び嗅覚が300%以上鋭敏化する「感覚の再配分」が生じ、夜間における嗅覚を頼りにした狩猟行動が確認されております。皮膚組織の角質層が異常肥厚し、表皮温度が周囲環境に同調する「擬態恒温現象」によりまして、従来の検知技術が無効化される重大な問題が生じております。
この未曾有の危機に対応するため、以下の三点を厳正なる国際規範として施行せねばならぬと存じます。第一に、全ての加盟国が共通検疫プロトコルを遵守され、国境管理施設に生体認証型咬傷スキャナーを48時間以内に配備されますよう強く要請申し上げます。第二に、医療従事者の方々には第三頸椎を保護する強化樹脂製カラーを常時着用され、患者の咬傷リスクを軽減されますよう切に願い上げます。第三に、夜間照明システムの基準をルクス単位から生物学的影響度に換算した新規指標「Z-Index」へ移行され、紫外線波長390~400nmの特殊照明を公共施設に導入されますよう重ねてお願い申し上げます。
重ねて申し上げますが、この災厄は決して神の怒りではなく、自然の摂理が生み出した試練でございます。しかしながら、厳然たる事実として、三点の絶対的真理を肝に銘じていただきたく存じます。第一に、本ウイルスの変異速度は人類の免疫獲得速度を凌駕しております事実。第二に、発症後の不可逆的変性を阻止する医療的介入の可能性が完全に否定された事実。第三に、宿主となられた方々が新たなる生態系の構成員として環境適応を開始している事実でございます。
ある父親から寄せられた『我が子の目が金色に輝いているが助かるか』との悲痛なるお尋ねに対し、国際倫理委員会は涙ながらに次のように答えております。『発症後24時間を経過した方々の虹彩に現れる金色の輝きは、視神経のミエリン鞘が分解される過程で生じる光干渉現象でございます。どうか最期の12時間を、人類としての尊厳をもって見守ってくださいますよう』
本日発表いたしました内容は、本日夜18時より各国語版の緊急マニュアルとして配布される所存でございます。人類の英知と連帯が、この暗雲を払う光とならんことを心より祈念申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。」
(一同起立の上、15分間の沈黙を保持し閉会)
2025年4月7日付 ナイロビ・デイリー
「サハラ以南アフリカで初の大規模感染 現地政府が非常事態宣言」
コンゴ民主共和国ルブンバシ市で7日、1,500人規模の集団感染を確認。鉱山労働者が密閉坑道で突然互いに噛み合い、生存者23人が「彼らの目が猫のように光っていた」と証言。政府軍が鉱山入口をコンクリート封鎖したが、地元テレビが内部から叩く音を中継した直後に放送が途絶。
赤十字国際委員会が派遣した医療チームのドローン映像には、封鎖された坑道の隙間から無数の指が蠕動する様子が捉えられていた。南アフリカ共和国が国境を閉鎖する中、密輸業者が「免疫があるとされる感染者の血液」を1リットル5万ドルで取引しているとの情報が暗網で流れた。
2025年5月23日付 ル・モンド
「パリ空港で検疫漏れ発生 欧州初の感染確認」
シャルル・ド・ゴール空港で23日、検疫を免れた感染者がパリ市内へ侵入。モンマルトルのカフェでウェイターが客の腕に噛みつき、警察の鎮圧時に警官3人が負傷。保健省が「欧州初の市中感染」を認め、エッフェル塔のライトアップが緊急消灯された。
仏軍が感染地区に「音響封鎖壁」を展開するも、移民コミュニティで自主隔離の拒否が発生。パリ国立図書館では『ゾンビ感染対策マニュアル』の閲覧待ち行列が200mに達し、司書が「これはフィクションです」と叫びながら昏倒する騒動があった。
2025年6月18日付 国連プレスリリース
「国連安保理で緊急会議 感染者は咬傷で伝播と確認」
国連安全保障理事会は18日、史上初の24時間緊急会議を開催。咬傷感染のメカニズムが「唾液に含まれる神経変性プリオン」によるものと正式確認した。ロシアが提出した「感染者を兵器として使用禁止する決議案」が中国の反対で否決される中、米国は「宇宙ステーションを人類のアークに改造する」計画を発表。
WHOが配布した「安全な噛み方ガイドライン」が宗教団体から非難を受け、イスタンブールではコーランを燃やす抗議行動が発生。ニューヨークの国連本部前では、感染者権利を訴えるデモ隊が「我々も生きる権利を」とシュプレヒコールを上げた。
2025年8月4日付 朝日新聞デジタル
「東京・新宿で集団パニック 疑似感染者が駅構内を暴走」
新宿駅地下通路で先月30日午後8時、ゾンビ化を装った若者グループが「リアル感染ゲーム」を実施。参加者の1人が本物の感染者と間違われ、警察官が特殊鎮圧装備で包囲する混乱が発生。警視庁が「デマ防止法違反」で主催者を逮捕したが、現場から搬送された心臓麻痺患者の遺体からZ-virus陽性反応が検出される後日談が。
渋谷のゲーム会社がリリースした「ゾンビ擬似体験アプリ」が100万ダウンロードを突破。政府が「不謹慎だ」と批判する一方、防衛省が同技術を検疫訓練に転用する協議を始めた。
2025年8月11日付 ワシントン・ポスト
「米CDCがワクチン開発に失敗 『ウイルスの突然変異が速すぎる』」
米疾病予防管理センター(CDC)は11日、Z-virusワクチン候補「ZX-11」の臨床試験失敗を発表。3,000人規模の治験で逆に重症化率が27%上昇した事態を受け、ロチェスター所長は「ウイルスの変異速度が想定の8倍」と苦渋の会見。ナショナル・モールには「政府は嘘をついた」と叫ぶ医療関係者が白い防護服で抗議行列を作った。
バイオテック企業モデルナが代替案として提案した「人工冬眠ウイルス」が倫理審査で否決される中、暗網では「未承認ワクチン」がビットコイン決済で取引される事態に。国防総省が秘密裡に進める「スーパーソルジャー計画」の存在を告発する内部告発テープが、報道直後に削除される異例の展開があった。
2025年9月5日付 グロボ・ニュース
「ブラジル軍がリオデジャネイロを封鎖 100万人規模の感染確認」
ブラジル国防省は5日、リオデジャネイロ全域の軍事封鎖を宣言。コパカバーナ海岸で開催された「免疫者パレード」が感染拡大の起点となり、市内の病院が死体で溢れる事態に。アマゾン先住民のシャーマン集団が「森の精霊が怒っている」と抗議する中、軍はマラカナン競技場を臨時隔離施設に改造。
国際オリンピック委員会(IOC)は「リオ五輪施設の転用はスポーツ精神に反する」と抗議声明。しかし封鎖区域内から流出した映像には、サンバダンサーが変形した足で檻を蹴る姿が映り、ソーシャルメディア上で「カルナヴァル・オブ・ザ・デッド」のハッシュタグがトレンド入りした。
2025年10月31日付 ニューヨーク・タイムズ
「ハロウィン暴動発生 ニューヨークで偽装ゾンビが本物化」
マンハッタンで31日夜、ハロウィンパレード参加者が集団暴走。特殊メイク用に流通した偽血液パックからZ-virusが検出され、警察と仮装群衆の衝突が発生。タイムズスクエアの巨大かぼちゃオブジェが炎上する中、エンパイアステートビルの避難警報が2時間鳴り続ける異常事態に。
市長が「仮装禁止令」を発令する一方、ブロードウェイでは感染を逆手に取ったミュージカル『ANNIE vs ZOMBIES』が興行記録を更新。保健当局が「傷口を蜂蜜で覆う応急処置」を推奨した直後、養蜂業者の株価が急騰するなど社会の混迷が深まった。
2025年11月22日付 タス通信
「ロシアがシベリア鉄道を爆破 感染拡大阻止を試みる」
ロシア国防省は22日、シベリア鉄道の線路500km区間を戦術核爆弾で破壊。中国国境からの感染拡大を阻止するためで、グローバル感染対策会議で「必要悪」と正当化。爆破現場から100km離れた村で放射性降下物による集団脱毛症が報告される中、プーチン大統領が「ロシアの大地は不死鳥のように蘇る」と演説。
環境保護団体グリーンピースが「永久凍土融解による古代ウイルス放出」を警告したが、国防省は「既に次の手段を準備中」と不可解な声明。爆破直後の衛星写真には、線路跡に謎の巨大な爪痕のような地形変化が確認された。
2025年12月19日付 東亜日報
「人工衛星画像で北朝鮮全域に異常熱源 国家機能停止の疑い」
韓国国防部は19日、北朝鮮全域で通常の300倍の赤外線反応を検知。平壌の主体思想塔周辺で摂氏70度を超える熱源が移動する様子が確認され、専門家は「大規模な焼却作戦の失敗」と分析。脱北者が「将軍様の声が突然テレビから消えた」と証言する中、中国軍が鴨緑江沿岸に電磁パルス砲を配備。
国際赤十字が「人道支援の即時許可」を要請したが、北朝鮮国境から流れてくる短波放送には「我々は既に不死身だ」との主張が延々とループ。ソウルの分析官は「通常の国家崩壊パターンと全く異なる」と困惑の表情を隠さない。
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