骨となり、灰になっても

転生新語

骨となり、灰になっても

 おっとくなり、ひろいえだけが私にのこった。どもをつくらなかったのは、しん意味いみで私がおっとあいせなかったからだ。さびしい老後ろうご一人ひとりらしである。




本日ほんじつも、ご利用りよういただき、ありがとうございます」


 私の自宅じたく彼女かのじょて、そうう。玄関げんかんはいってもらい、料金りょうきんわたした。同性どうせいである女性じょせい世話せわをしてもらってからというもの、私の日常にちじょうはなやいでかんじられる。


「こちらこそ、ありがとう。じゃあ、お風呂ふろきましょうか」


 すでかしてある。浴槽よくそう女性じょせい二人ふたりはいれるほどおおきくて、そこにはバラのはなびらを私がかべていた。


ふくいで。身体からだく、せてちょうだい」


 脱衣所だついじょで私がそう指示しじをして、彼女かのじょしたがう。一糸いっしまとわず彼女かのじょ姿すがたに、ふるえながら私はあついきいた。片手かたてばして、彼女かのじょほおでる。わかさをおかねえる、いま立場たちばを私は堪能たんのうしていた。




 おっと死後しご、私は本来ほんらい性的せいてき指向しこう正直しょうじきになった。いつかほねかれ、はいになっても私のねつえない。

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