第3話 この計画の実行を!

俺はアクアがしっかりついてきていることを確認しながら夜、家を出た。

ん?街の人が俺を見て……いや、これは物陰に隠れながら

俺についてきている駄女神を見ているな……。

てか、あいつなにつけてんの?

サングラスに目口用の3つの穴をあけた紙袋……。

俺は昼のアクアを思い出す。


「今日の夜、サキュバスに見つからない、

完璧な変装をしてくるから、安心していきなさい!」


と自信満々に言っていたが……。

完璧な変装……。

まさかあいつが言っていた完璧な変装ってあれ?

……むしろ目立つわ!


そんなことを考えていると、アクアが俺からの視線に気付いたようだ。

顔は紙袋とサングラスで見えないが、アクアのドヤ顔が見えた気がした。

コイツ本気でこれが完璧だと思ってんのか…って俺に向かって親指立ててくんな!

仲間だと思われるだろ!

このままダンジョンの奥まで行って置いていってやりたくなったが、

後のことを考えるとやめておくべきだな……。




宿についたころにはアクアは見づらかったのか紙袋とサングラスを外していた。

何がしたいんだ。コイツは。

宿の前にいた男性冒険者たちにアクアの居場所を指差して伝え……

 

「いつもやってるって感じを出す!お願いな!」


小声でそれを伝え、宿屋に入った。

 

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