第6話

同じ小学校出身のコもそう多くはないから、仲のいい優奈とまた同じになれて、素直にうれしい。



「またよろしくね、優奈!」


「うん!こちらこそ♪」



わたしたちは、1年3組の教室に向かった。




「うわぁ〜…。やっぱり、知らない顔ばかりだ〜」


「…そうだね」



前のドアから顔を覗かせて教室内を見渡してみたけど、同じ小学校出身のコは見当たらなかった。



「かりん、見てっ。席順は、名簿順みたいだよ」



優奈が、前の黒板に貼られていた紙を指さす。


廊下側の列から、あ行の名字が書かれていた。



わたしは、広瀬。


優奈は、堺。



必然的に、この場は席が離れることに。



「…えっと。前から4番目の…」



わたしは席を1つずつ数えながら、前の紙に書かれていた自分の席を探した。



「4番目…だし、ここかなっ」

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