第2話
壱中に入学できるのは嬉しいけど――。
…眠気にはなかなか勝てないっ。
「朝ごはんもできてるから、さっさと食べちゃいなさい」
「…は〜いっ」
わたしは眠たい目を擦りながら、ようやく布団から出る。
あれだけ眠たくてだらたらしていたのに、新しい制服に袖を通して、鏡の前に立つと――。
「…あっ。中学生だ…」
思わず、そんな当たり前の言葉が口を突いて出てきた。
見慣れないセーラー服姿が、ちょっと恥ずかしかったり。
こげ茶の革製のスクールバッグも肩にかけてみたら、ちょっぴり大人っぽく見える自分が鏡に映っている。
そんな姿を見たら、さっきまでの眠気は一瞬にして吹き飛んだ。
洗面所へ行き顔を洗い、ミディアムヘアの髪をくしで整える。
そして、ダイニングテーブルの上に用意されていたトーストを頬張る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。