第2話:偽物の天使の羽。
「天使代行サービス・レンタルヘブンです、覚えてますよね」
「あ、自己紹介します、私「アリエル・コッタ」って言います」
「産まれながら天使やってます」
「れんたるへぶん?・・・」
「ありえるこった?・・・て、てんし?」
「なんのことやら、さっぱりですけど・・・そんな未知の情報分析できません」
「幸野さん、天使代行サービス・レンタルヘブンの会員さんになったでしょ?」
「会員?・・・知りませんけど・・・」
「うそです、たしかにうちの会員さんになってらっしゃいますぅ」
「だから知らないって・・・それいつですか?」
「ゆうべ、遅く・・・私をレンタルなさってます」
「今日の午前10時に自宅まで来てくださいってご依頼でしたのでお伺いしました」
「ゆうべ?・・・ゆうべレンタルなんか頼んだ覚えないですけど」
「え〜ひどいですぅ・・・私をレンタルなさったじゃないですか〜?」
「じゃないですか〜って言われても覚えないし・・・」
(なんだかかぶりっ子で、あざとそうな女だな・・・)
「幸野さん、独身でらっしゃいますよね・・・彼女さんが欲しくて私をレンタル
なさったんじゃないですか?」
「そりゃま、たしかに寂しい毎日過ごしてますし彼女は欲しいって思って
ましたけど・・・」
「あ、あ、あ・・・も、もしかして昨夜、酒によってバカになってたから、
君のその天使代行さんとやらのサイトにアクセスして君をポチッとしたかも・・・」
「それならつじつまが合うな?」
「だけど、普通はレンタル彼女でしょう・・・レンタル天使ってなんですか?」
「君、ほんとに天使?・・・新しいサービスで天使だってことにしてるだけ
じゃないんですか?」
「なんでそんな、まどろっこしいことしなきゃなんないんですか?」
「私、正真正銘本物の天使です」
「お疑いなら私が天使だって証拠見せましょうか?」
「ぜひぜひ」
そしたらアリエルは後ろを向いた。
「ほら、羽、背中に羽がついてるでしょ?」
着てるワンピースの背中に、いかにもな小さくて可愛い羽のイミテーションが
縫い付けてあった。
「あのさ・・・それって本物の羽じゃないじゃないですか?」
「ワンピースに縫い付けてあるだけでしょうが?・・・どう見たって偽物だし?」
「可愛いでしょ?」
「可愛いでしょ?じゃなくて、そんなのコスプレと変わんないからね?」
「まあ、いいよ百歩譲って天使ってことにしとく」
「ことにしとかないで、天使だってば」
「はい、分かった・・・あのさ聞くけどレンタル天使ってキャンセルとかでき
ないの?」
って、するつもりないけど、とりえず聞いてみた。
「できますけど、キャンセル料、目が飛び出るほどかかります」
「まじで?飛び出たら困るな〜」
「だって幸野さんもう、とっくの昔にレンタル契約成立なさってますから・・・」
「昔って・・・ゆうべでしょうが?」
「地上の一日が天界では10年なんです!!・・・相対性理論です」
「うそぉ・・・・」
「そんなことより、お望みだったんでしょ?私が幸野さんの彼女になること」
「まあ、せっかく来たんだし無下に追い返すわけにはいきませんけど」
「もしお願いするとしてもタダで天使が僕の彼女さんになってくれるわけじゃ
ないですよね?」
「もちろん料金はかかります」
「タダなんて・・そんなこと世の中舐めてますよ、幸野さん」
「な、舐めてないですよ・・・」
つづく。
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