3話


オレが、オカンと会うのは2、3週間ぶりかなかな?

彼女は"世界を股にかけた"自分の趣味を生かした仕事をしている人だ。


日本はもちろんの事、しょっちゅう海外から招待されるのが多いんだよ。

だから、そのオカンが海外から帰ってきた日は、会えなかった分を埋め合わせるため絶対ベタベタに二人だけの時間を過ごすのがルーティーンなんだ。


それも兼ねて外食しましょうと、誘われた嬉しい日がバレンタインデーの今日なんだ。(実はオレのオカンは、食事を作るのが苦手(下手くそ)なんで外食がほとんどだなぁ)




「しかし・・なぜだろ??先ほどから周りのが気になるんだが、やっぱりこのオレ様がハンサムだからかな!?」



女子は別としてなんだが今日は変なんだよ。

まぁオレが、こんなにイケメンだから(写されるのは慣れている)別に気にはしないんだが・・・


そんなオレの仕事中に時々、オレを見るの汚らしい目線が、マジでムカつくくらいなんだ。




実は何を隠そう、オレの仕事はモデルなんだ。

それも可愛いの姿をしたコスプレ衣装の女装子モデル。


自慢でもないが、ちょいとそこら辺の女の子た、君らよりも(チョーー)可愛いく変身するんだぞ!そのくらい顔がいいから何時ものように見られているんだろう。




「まぁ・・仕方がないか。なんせ、今日は【バレンタインデー】だからオレの事を見られずにはいられないんだろう」




けどな・・

常に変態目線で"デレ〜"としながら、オレと目が合えば、大体の野郎どもが、ニヤニヤと((絶対に))ヤバイ事を考え、嬉しそうに携帯でずーっと写し続けるどもが・・今日は、いつもより


"ほらっ"現に今も堂々と、パパラッチみたいにオレを撮り続けている野郎が変態目の前にいるんだ。




(ハッ!!)いかんいかん。今日はオレの大好きなオカンと、大好物な寿司を食べるコトだけを考えるんだ。

もうすぐ愛おしいオカンに会えると思うと、ニヤニヤが止まらないオレ。このどうしよもない、この気持ち君たちに分かる?




特に長い間海外出張で、全然会えなかった時、オカンの方からオレに駆け寄り(必ず)ハグをしてくれるんだ。


こんなオレを時々、周りは100%ハルキとか、と呼ぶんだが、何とでも呼べばいいさ。




「(ふ~ぅ)間に合った~。オカンー♡オカンの愛おしいハルキが来たぞー!」




昔、オレが小さい頃にオレをなだめるためにしたのがキッカケだけど・・

例え、どんな状況だろうとも誰もオレを信じなくてもオカンだけは、このオレを信じて・・




何も言わずとも常に優しく抱き締めしてくれるんだ。


離れ離れにになり、会えなかった時は、オカンから真っ先にオレに駆け寄って・・







だのに・・は違ったんだ。






このオレに駆け寄ろうともせず・・



オレの知らなない野郎の隣で、ピクリとも動こうともせずに・・恥ずかしいそうに手を振るオカンがいたんだ。














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これでもマジ男だよ! Kurosaki @No100King

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