巻き込まれ転移 スマホを使い無人島でスローライフ

kurine45

第1話 異世界転移

斎藤裕二はごく普通のアラフォーサラリーマンだ。趣味はアウトドアでキャンプなどをすることで、あとは隠れオタクでゲームや漫画、小説なども大好物だ。


今日も仕事を終えてから帰宅していると時刻は19時過ぎあたりだろうか。前を歩いている高校生の男女の集団を見ながらこんな時代が俺にもあったなーっと思いながらアパートへの道を歩いていると、突然前を歩いている高校生達を中心に魔法陣が展開され、おー、すげーこれが小説なんかでよくある異世界召喚なんだなって思っていると運悪く斎藤裕二も魔法陣の端に乗っていて魔法陣が眩い光を発して召喚されてしまった。


オタク心を刺激されて魔法陣に感動してなくてすぐに魔法陣の範囲外にでれば回避できたかもしれないが、そんなこと考えてもなくただただ魔法陣とその中心にいる高校生を見ていた。



眩い光の為、目を閉じていたが光が止んだみたいなのでゆっくり顔を上げるとそこは神殿の様な場所で目の前には絶世の美女と呼んでいい女性が立っていた。


裕二は瞬時にこの状況を理解した。異世界召喚の魔法陣に巻き込まれて召喚されてしまったのだろう。だいたいの小説では巻き込まれた方が主人公で凄い力をもって俺ツエーしたりするんだろうとワクワクしながら周りを見回してみると、一緒に召喚された高校生達は既にいなく先に転移したみたいだ。


そんなことを考えていたら


「あのーよろしいですか?」っと目の前の女性が話しかけてきた。


「私はこの世界アルドの女神ラフィールです。今回このような形で召喚させてしまって申し訳ございません。」


この展開だとどこかの国が勝手に召喚したパターンかなっと色々オタク心で一杯だった


「今回の召喚はサルバート王国が勝手にやったことで気づいた時には召喚が発動していた為、止めることができませんでした」


なんなダメなパターンの召喚っぽい。勝手に召喚する国にそれを阻止できない女神。結構危険かも、とりあえず当たり障りのない事から聞いてみる事にした


「魔法陣の中心には高校生の集団がいたはずなんですがその人達はどこに行ったのでしょうか」


「あの若者達はサルバート王国に召喚されてしまいました。あなたは召喚に巻き込まれていた事もあって召喚魔法に割り込みが掛けれてここに呼ぶことができました」


とりあえず勝手に召喚したサルバート王国とやらにいきなり召喚されることはないようだ


「召喚魔法が発動してしまった為、もう裕二さんを日本に帰すことができません。その為、私の世界アルドで生きていくことになります」


思っていた事と少し違うなっと思いながら少し交渉してみることにした


「ちょっと待ってください。この世界で生きて行くと言われましても、右も左もわからない所でアラフォーサラリーマン生きて行くなんて無理ですよ」


ちょっとゴネてみると女神様は微笑みながら


「大丈夫です、裕二さんにはアルドで生きて行くのに必要なスキルを授けてますので。ちなみに私の世界のアルドは裕二さんの所で言うところの中世ヨーロッパ当たりの文明で魔物が居て、レベルやステータスがあるような世界です」


結構この世界好物かもしれない。レベルやステータスがあると言っても、魔物と戦えと言われて日本人が行き成り戦えるわけでもないからな。


無難なスキルを貰ってのんびりできたらいいかな。成り上がりとかには興味ないし、とりあえずスキルを交渉してみることにした


「先ほどスキルを授けてもらえるということでしたが、どんなスキルを授けていただけるのでしょうか?」


サラリーマン仕込みの低姿勢でまずは聞いてみる


「あまり強いスキルなどは無理ですが、裕二さんが望むスキルをいくつか授けたいと思います」


強いスキルは無理だが自分でスキルは選べるみたいだ。もともと強いスキルを選ぼうとは思ってなかったのでいいのだか、これは慎重に選ばねば


「ネットショップで買い物できるようなスキルなんかはできますか?」


まずはこれだ現代日本人、中世ヨーロッパみたいなファンタジー世界で生きて行くには現代の物がないと生きていける気がしない!


「んーネットショップですか?できないことはないですが対象が多すぎですね。もっと具体的にならできるます」


それならばといつも使っている「アマ〇ンとかって使えるようになりますか?」と聞いてみると


「アマ〇ンならなんとかできますよ。他にはなにが欲しいですか?」


よし!まずは第一段階成功、次はこれだな「イ〇ンネットスーパーとかもいいですかね?」


「イ〇ンネットスーパーですね。それも大丈夫です」


これで現代生活がなんとかできるかもしれない後は「異世界でもスマホを使える様にはできませんか?」


「んースマホか?グー〇ルで見るだけなら行けそうかな。さっきのスキルのアマ〇ンやイ〇ンなんかもスマホから操作できるようにして購入したものを入れる為のインベントリもスマホに追加しておくから」


スマホも使えるしインベントリも追加で貰えるようだ!これならなんとかなりそうだ


「アマ〇ンなどでの購入代金の入金はどうしたらいいでしょうか?」


「スマホに裕二さんが日本で貯めていたお金をチャージしておいたから、その他には現地通貨で入金とかスマホに物を売ったりしてお金を用意してね」


アラフォーサラリーマンはキャンプ用品などで結構使ったけど貯金は約1000万円ほどあるからしばらくは大丈夫そうだ


普段は遊びに行ったりあまりしないからな結構貯めていたのだ


あとは現地通貨で入金できるみたいだけど、交換レートがどのくらいかだ


現物を買い取ってくれるのも結構使えるかも


「スキルはこんな感じでいいのかな?そろそろ異世界に転移しないといけないけど?」


スキルはこれで終わりの様だ。これだけもらえれば十分だろう、後は転移先位かな


「あのー、私はどこに転移されるのでしょうか?」


「そういえば決めてなかったね。適当に転移するところだったよ」


あぶないこの女神結構いい加減かも、魔物のいる森の中とかだとそれだけで終わりだったかも


それよりどんなところがいいかな?異世界転移だからって戦ってみたいとかないしのんびりスローライフをしたいしな


よし、こんなのはどうだろうか?


「あのー女神様の世界では魔物がいるとのことですが、魔物がいない無人島なんかに転移できませんか?」


「んー魔物がいない無人島か、そんなとこがいいの?」


「はい、魔物がいない無人島がいいです」


女神様にはわからないかもしれないが、スローライフをするにはそんなとこの方がいいのだ。現代日本の物を使うにしても周りを気にしなくて使えるしね


「魔物がいない無人島か、魔物はいないけど出来たばかりのダンジョンがあるんだけどそこでもいいかな?」


「ダンジョンに詳しくないですけど、ダンジョンとはどういったところなんでしょうか?」


たぶん想像した感じだとは思うが一応聞いてみる


「魔物が出てくるところだよ。ダンジョンの魔物は倒すと魔石を落として消えていくの、他には宝箱があってなにかいいものが手に入るかも。でもできたばかりのダンジョンだから宝箱からいいものがでてきたりはしないはず」


「ダンジョンから魔物が出てきたりはするんですか?」


「基本的には魔物はダンジョンから出てきたりはしない。ある程度成長したダンジョンが魔物を間引きせず放置していると溢れて出てくることがあるけどそれ以外ではでてこないですね」


出来たばかりのダンジョンだし、魔物も間引きしていれば、外にでてくることがないなら結構いい場所かもしれない


「その出来たばかりのダンジョンがある無人島に転移お願いします」


「そんなとこでいいの?変わっているわね!それとサービスで若返らせておくからサルバート王国に召喚された人達と同じくらいにしてあるからね」


急に若返りの話でビックリしているあいだに女神様の転移は進んで行き眩い光に包まれていった









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