序盤を読んでの感想です。
物語は唐突に幕を開け、主人公は悪の秘密結社に改造人間として生まれ変わることになります。その語り口はどこか軽妙でユーモラス。自身の運命に疑問を抱く余地もなく、洗脳された忠誠心のもと「悪」の道を突き進む様子が、独特のテンポとともに描かれます。
魅力的なのは、主人公がただの「改造戦士」にとどまらず、知性や技術を持ち合わせていること。さらに、物語は単なる悪の組織の内情を超え、異世界へと拡張していきます。強大な力を持つ改造人間が、異世界でどのような存在となるのか。その展開は、王道の異世界転生とは一線を画し、読者を新たな冒険へと誘います。
重厚な設定と軽妙な語り口が絶妙に混ざり合い、先の読めないストーリーが展開される本作。最強戦士として生まれ変わった主人公の行く末が大変気になります。