フー太の疑問
最近の主様がおかしい。我を部屋に入れてくれない。扉をカリカリと引っ掻いても反応してくれない。どうしたものか?
「ただいま〜」
主様が帰ってきたようだ。一応、返事はしないとな。
「にゃあ」
「フーにゃん、ただいま。今日もお部屋は言っちゃ駄目だからね?」
また部屋入り駄目出しをくらった。なぜだ?
「入ってこなかったら…じゃ〜ん!高級のおやつをあげちゃいます!」
なぬ!それは我の友が最高にうまいと言っていたおやつではないか!
是非食べたい…でも、我は最近主様が変わってしまっていることを調べたい…。むむむ…
「ちなみに、これはいくつもあるよ〜」
「にゃっ」
ならば仕方がない。主様のためだ。これで
「ふふっ。じゃあまた後でね〜」
そう言って主様は部屋の中に入っていった。待ち遠しい、高級おやつ…。じゅるり。
それまで日向ぼっこでもしようか。この時間帯は…リビングが丁度良いな。
我はリビングに移動した。そこで寝転んだ。あったかい。このままおやつの時間まで寝ているのもいいかも知れぬな……。我は目を閉じた。
しばらくしたであろうか、主様の喘ぎ声が耳の中に響いた。
何事かとネコジャンプをした。
そして主様の部屋の前に行き、カリカリと引っ掻いた。
やっぱり開かない。
それならばと、主様の部屋が見えるところへ行く。
そこはベランダだ。
そこから窓が空いていればよく見える。
我はベランダに行った。
そこで見たのは…
主様が我の写真を見て喜んでいる…いや、高揚しているのか?なぜ我を見て興奮しているのだ?
「フーにゃん、可愛すぎるっ!!!!」
よくよく見ると、それは我の寝ているところだった。なぜ主様はそんな写真を持っているのだろうか?不思議に思った。
我は思った。主様は我を見て喜んでいるのだと。
それならば、我も期待に応えなければな。
明日から主の部屋で一緒に寝てみるか。
我は主様の喜びそうなことを試行錯誤していった。
全ては主様のため。主様が喜べるようにするため。それが一番だから。
猫の気持ち。(短編) ライ・スシワシ KKG所属🐾 @komen114
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。猫の気持ち。(短編)の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます