薔薇色と私の人生
パ・ラー・アブラハティ
薔薇色の人生
皆も一度は聞いたことがある薔薇色の人生。幸せや希望に満ちていることをいうのも聞いたことがあるよね。
でも、私――羽村琴音は思いました。薔薇は色によって花言葉が変わります。なら、薔薇色の人生も色が変わったら希望や幸せに満ちているということにはならないのではないかと。
だって、人の人生は何通りもあるのだから全部が全部、希望や幸せに満ちてるわけじゃないでしょ?だから、その人生にあった薔薇の色があるはずじゃないのかと。
人が一人いたら、そこにひとつ違う人生が産まれる。その人と私は違うので、価値観も容姿も全てが異なります。なのに、同じ薔薇の色の人生は変な気がするんです。
でも、こんなことを考えている私の人生はまだ何色にも染まることが出来ない未熟な人生です。今の私の人生に合う薔薇は何色なのかなと。
青い薔薇の不可能、夢が叶う、希望?いいや、なんかこれは違う気がします。私は今とっても楽しいし、友達と話すのも大好き。不可能なことは確かに沢山あるけど、何かを不可能だと思ったことはありません。人の考えた創造は必ず実現できるって誰かが言ってましたから。希望も夢もありますけど、別にそこまで大層なものでは無いのでこれは違う気がします。
好きな人もいないので、赤い薔薇も違います。私は赤が好きですけど、私の人生には似合わない薔薇です。いつか、好きな人ができた時は赤い薔薇は欲しいですけど。
分からないですね。私の人生は何薔薇色何でしょう。黒、白、赤、青、黄。そもそもまだ咲いてないのかもしれませんね。球根薔薇色の人生かも。
私はまだ未熟だし、花も咲いていない。咲くのはまだ少しさきな気がして来ました。あ、そうです。これですよ。私の薔薇色は。
決まりました。私の薔薇色は球根です。何色にも染っていない、未熟で伸びしろがあって未来に走っていけるどこまでも行ける、そんな球根が私にはお似合いです。
球根薔薇色の人生。これから何色の薔薇が咲くのか楽しみです。
以上、羽村琴音の卒業文集でした。
薔薇色と私の人生 パ・ラー・アブラハティ @ra-yu482
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ことば/彩霞
★48 エッセイ・ノンフィクション 完結済 105話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます