4-4 悪しきキノコ(マッシュルーム)頭は倒される為にある
私は妖精達にお礼を合わせて会いに来たが、敵の警告に私はマップを使いながら、標的の居場所を確認しつつ茂みを使い進む、何か映画の緊張シーンに近いが私の格好は、どちらかと言えばヘリからグラサン姿で狙撃する刑事だな。
昭和感は余り無いが、現代の若い人には通用しない格好だし、若い人には馴染みの無い刑事ドラマだからな、今同じドラマは現代には普通に作れない金額だろうな、CGを使う手も在るが迫力の差や演技力に差が出るだろうし。
まあそんな作品から、撫子がインスピレーションを受け作ったスーツジャケット等が此だ、因みにブーツは変わらないが木の杭を足場に特訓が生かすチャンスではないな。
どうやら人間らしいし、声から女性が野郎に捕まった様に聞こえる。
更に進み視界外から、様子を伺うと木の幹に可愛らしい美少女が二人、ロープで拘束されてるので少し離れた場所に移動し、美少女に近付く四人を物陰から四発狙撃し全弾腹に命中し、くの字に成り倒れる。
「前より上手く成ったもんだ、前回は当たれば儲け程度だったけど」
あと何か騒いでる、金髪キノコ頭だが良く悪党貴族や十八禁王子の様な、
「お前達、追っ手が来たのか?」
「分かりません、ゴイロスティンティン様」
追ってでは無いが、どうやらお尋ね者らしいので遠慮は無用だな、更に強力に眠りを付与するゴム弾のショットガンに変えて、狙いを定めるが………それよりもだ一言、名前ダサ。
「俺の名前を、いかがわしく増やすなドエムルス!」
「そうだぞ、ゴイロスチンチン様だぞ」
何か仲間割れしてるな、汚い名前だし最悪だな。
「オイ貴様、俺の名前をいかがわしい名前にするな! ケツドヘンル」
ゆっくり息を出す様に、ショットガンをリロードしてからトリガーを引き、取り巻きの二人を先に狙撃した、重く乾いた発砲音が二つ森に響く。
「グェ!!」
「グオッ!!」
上手く狙撃は成功、そろそろ姿を見せて此方に気を引き付けよう、だが意外にあのキノコ頭は目が良かったらしく私を発見した。
「アイツを殺れ!」
「良くも仲間を」
「お前は追っ手か!?」
「違うけどな、だが逃がす気はないよ」
走り来るゴロツキを、二人先に片付けるが何故に、ゴロツキは世紀末みたいな格好をしてるんだ?
倒したのと同時に、美少女に走り行くキノコ頭は金髪の美少女ではなく、銀髪の如何にも貴族令嬢を人質に幹のロープを切り首にナイフを突き立て、切羽詰まった声と悲鳴が木霊するが。
「いやぁー!!」
私は腹を狙い、トリガーを引き撃つとあっさりと的の様に当たった。
「お前をひん剥いて、裸にして肉盾に成ってもら……………グェ!!」
「まったく、人質をひん剥くのは行儀が悪いな」
意外にバカな奴だった様だ、もしもドレスを破こうと焦らず動かなければ、的の腹ががら空きに成らなかったものを、私はわざとらしく言葉を発しながらゆっくり向かう。
「やれやれ、反応あると来たらキノコ頭とゴロツキに、可愛らしい女の子とは異世界は物騒だが小説みたいだな」
それにしても金髪の美少女は、近くで見ると好みのタイプだし童顔で、何かお姫様の様に美しい容姿だ…………惚れそうだが、銀髪の美少女も儚げな中にも美しさを兼ね備えた、百合の白い花の様な美しさだが先にロープを切り、二人を自由にしたが二人揃って何か良い香りがした。
そして金髪美少女が、私に聞く。
「貴方のお名前は?」
まあ隠す事も無いし、名乗っても大丈夫だろう。
「私は猫街史郎、通りすがりの異世界人だ」
何故か嘘偽りなく言うと、金髪美少女は固まってしまったが何故か、銀髪美少女が赤い顔をしながら自己紹介を始めた、普通に一応名乗ったが向こうで都合良く解釈されたのかな?
「史郎様、私は隣国の貴族の娘のフリージアです、助けて頂き有り難う御座いますわ」
私は隣国とか分からないが、この銀髪の令嬢美少女はフリージアと言う名前らしいが、フリージアて花の名前だったよな…………何か何種類か色によって、花言葉が違った気がするな、あとユンケルの嫁の名前も同じだった様な……………。
そして金髪美少女が、自己紹介の名前に私は困惑する。
「私はシャロ=ローデンスです、助けてくれてありがとう…………ぽっ」
家のシャロと同じ見た目に、同じ名前とは中々あり得ない確率だな、しかも良く考えると名前を聞いた感じ外国人と同じ名前が前で、名字が後だな…………フリージアさんは名前しか名乗って無いが、それよりも私は何故か自然とクサイセリフを吐いていた。
「美少女を助けれて、良かったよ」
何故かクサイセリフを言っただけで、シャロさんに抱き付かれた…………何故だ? もしかして、此がモテ期か? 何て思わないぞ、何かの気の迷いかも知れないが、何かさっきより甘い香りと柔らかいさと骨の感触に、私の野獣が目覚めそうに成ったが。
「なぁ!? シャロお姉さま、抜け駆け禁止ですわ!!」
何とかフリージア嬢の声で我に返り、だがフリージア嬢まで抱き付き私は危うく本気で、野獣より大変なケダモノが覚醒する所だった、何故かユンケルが脳裏を過らなかったら危ない所だった、二人を押し倒さずに済んだ………危ない危ない。
二人から何とか離れ、ゴロツキを縛り上げ木の幹に縛り上げ、遥か遠くから近付く反応があったのでソイツらに後は任せ、私は二人を連れ妖精達の居る場所に戻った。
「新しい人間だね」
「史郎のお客さん?」
「何か騒がしかったけどね」
シャロさんとフリージア嬢が、大樹を見て目を回しながらシャロさんは言う。
「この様な大樹が、何故近くに来ないと見えないのかしら?」
「人間は世界樹を悪用する可能性が高いのと、管理者のナタラシアが張った結界を、通れる人間以外入れないからだよ」
妖精達がそう説明すると、何故かフリージア嬢が身体を寄せて、熱に浮かされたメスの様な情熱と魅惑的な顔で私に言う。
「私の運命の相手は、史郎様かもしれませんね」
そして目が笑って無いシャロさんが、フリージア嬢に言う。
「勘違いですよ、フリージアお嬢様」
「・・・・・・うるさいですわ、シャロさん」
何かバチバチと、二人の間にスパークの光が見えるのは気のせいだ、アニメや漫画では無いしそんな物は見えないだろうと思ったら、シャロさんの背後にやさくれた黒い兎が睨み、フリージア嬢の背後に凛々しい顔の白いユニコーンが、敵意剥き出しの黒い兎を睨み付けていた。
「・・・・・疲れてるのかな?」
「なら私が膝枕で癒しますよ」
「私のお屋敷に招待しますわ」
何か分からないが、モテる容姿でも体型でも無いが何故か、
「・・・・・・・」
シャロは驚きの余り喋れなかったが、内心は『なぁ!? 私は一体何時移動したの?』とか思って居た。
「・・・・・・・」
そしてフリージアも、驚きの余り喋れなかったがが内心は、『エッ!? 私はいつの間に、此処に来たのかしら?』と驚きながらも史郎を熱視線を送りながら思っていた。
何故か二人は、最初のお客にしてはリアクションが薄いてより、固まって居た。
二人を窓側の陽当たりの良い席に案内し、慌て出て来た撫子にロイヤルミルクティーを二つ頼み、二人が固まってる間に皿を出して妖精にも出した、苺ホワイトチョコドーナツとチョコドーナツを載せ、二人の前に出した。
「ドーナツを御賞味あれ」
「ロイヤルミルクティーです、マスター」
「ありがとう、撫子」
「いいえ、注ぐだけですから」
二人はゆっくりドーナツを手にし、二人はドーナツの魅了に引き込まれたらしく、無我夢中で食べてるのを見て私は確信した、日本で美味いなら異世界で通用すると。
私は食べ終わった二人から、二人の世界の話を聞いたが………どうやら、地球…………いや日本の転生者が暮らす世界らしい、確か仏教に異世界を転生とかあったがアレは、自我が消え新たな生命の魂に輪廻転生だった様な気がしたが、他の方法でも輪廻転生出来るんだな…………。
しかも中世ヨーロッパ的だが、勇者に成った日本人や他のヨーロッパの転生者により、色々地球の転生者が技術や食文化を布教したらしいが、地球の宗教のキリスト教は布教は失敗したらしく教会の布教は成功したが、神様の布教は元から世界に寄り添った神しか信じなかった、現地人に論破され地球の宗教は受け入れられなかったらしい、某宗教の話は無かったから、地球から転生者に居なかったのだろう。
まあ普通に異世界の神を布教しても、信じる訳ないわな。
それと他の神を布教した人は、スキルを転生させて貰った神にスキル没収されたらしい、まあ普通に恩を仇で返す行為だからね。
「一つ聞きたいが」
私は二人に聞きたい事を、質問したはずだったが。
「良いですよ」
可愛く笑顔のシャロさんと。
「私の理想の結婚生活ですか?」
何故か的外れな事を、質問前に言うフリージア嬢…………結構お花畑令嬢かも知れん。
「いや……………そんな質問ではなくだね、腕の良いパン職人を知らないかなと思ってね……………」
二人は何故かガッカリしてた、何故にガッカリする。
「人材集めをしてるのでね、この店で働く従業員を探してるんだ」
何故かシャロさんを見ると、目の奥に光が見えた気がした。
「パン職人は居ませんが、私の家のシェフは王家に居る料理長とライバル同士の、腕の良い方ですわ」
私は思った、そんな人材はまったく要らないと、何か意見が合わないとギスギスした空気に成りそうだし、プライドとか色々あるだろうし。
「いいえ結構です、シェフは要らないです」
「クッ! …………(何故にダメですの?)」
「フッ…………(普通に無いわね、そこが世間知らずねフリージアお嬢様)」
あとシャロさんの家は陶芸家らしいので、送って行くついでに皿やカップを見せて貰い、シャロさんに紹介して貰いシャロさんの父親のゼノンさんに、何か一瞬睨まれたが欲しい皿の話をしたり、ティーカップやコーヒーカップにケーキ皿のデザインや、こんな皿が欲しいと写真付きの雑誌を見せると、やる気に成ってくれた。
「イシダさん以来の助けだ、君の専属で作っても構わんよ…………だが材料の粘土だが、高い粘土を使った方が高級感出る………」
ゼノンさんの言葉を遮る、怒りのアッパーがシャロさんから放たれた。
「お父さんのバカァー!!」
顎には行かず、何故か腹にクリテカルに入るシャロアッパー。
「ぐふぇ!?」
ゼノンさんは娘に殴られたのに、何故か顔が嬉しそうなのは…………変態なのかな?
一応白猫カフェの扉を、ゼノン陶磁器工房の作品貯蔵庫に設置し、ゼノンさんに前払いで半分の金額を払ったが、良い出来だったら少し値段を上げて買い取る事で契約した。
契約書はギアスロール契約書を使い、嘘偽りや契約違反なき事を前提に私とゼノンさんのサインをし、握手を交わし私はゼノンさんが旅立つ日まで使い続ける工房の取引先に成った。
そしてフリージア嬢の国、レーティシア王国の王都にはなかなか舌が肥えた王様が居るらしい、あとシャロさんから国内に転生者が伝えるカフェのある街があり、その一つがシャロさんがもし母親がギルドマスター代理をしなかったら、特待生制度でお嬢様学園に行ってた街らしい。
私はレーティシア王国よりも先に、そのシャロさんに聞いた街に向かう事にしたが、まさかこの街に目当てのパン職人が居るなんてまだ知る由は無い。
こうして私は、魔法を使い空からシャロさんが教えてくれた、ベールフリーデンの街に向かい南下するのだった。
次回転生者登場。
・シャロ=ローデンス
ミディアム金髪に碧眼の、身長150cm台のややAカップらしき美少女である。
家族は父とは母と弟の四人家族の長女、基本女子力は普通の女の子より高くそして、その時生き残る為なら演じる技量さえ適応する、後に白猫カフェの会計と給仕のエースとして活躍する。
だが天敵との出会いにより、もう一人のフリージアとは戦友であり目の上のたん瘤に成るのだった、だが二人が一番天敵なのはもう一人のお嬢様フリージアではなく、とあるスタイルが良い姫だったりするのだった、王位継承権は無い姫だがそれは違う物語の話し。
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