第2話 クールな後輩の表の顔

俺がいないところでの渚ってどんな感じなんだろう。


そう思い友人に尋ねたことがあるのだがこんな感じらしい。


エリート警察官でイケメンな男が渚に連絡先を交換したらしい


「すいませんプライベートなやつですか?」


丁寧口調でそう質問してきた渚にイケメンはこう返したらしい。


「うんそうだけど」


「ならいやです」


正直言って他のやつにはそんな感じで丁寧だけどどこか冷たいみたいな対応を行うようだ。


だがしつこいやつにはこう返すとも聞いた。


「あなたは命を懸けて見ず知らずの人間を助けることが出来ますか?」


その言葉を聞いたときやっぱり俺が瓦礫から助けたあのときの事件のことを未だに引きずっているのだとわかり少しだけ複雑な気持ちとなった。


確かに警察であっても善人かどうかは別だ。


警察になる理由は千差万別


だから確かに感謝されるのはわかるけどなんか重くね?


ちなみにそれに「おお出来る出来る」とかてきとう言ったやつがいた。


それで渚はなにをしようとしたのかと言えば「じゃあわたしは今から銃自殺するので止めてください」


そういって渚は自身のこめかみに銃をつきつけ引き金をひこうとした。


じゃあってなんだじゃあって


そのときは俺が渚を止めることになった。


友人に電話で呼ばれてな。


「渚ちゃんがヤバイ」


分かりにくすぎる言い方で呼ばれて本当に焦った。


まあ後で感謝したが


「俺が近くにいなかったらどうするつもりだったんだ」


俺は叱るようなきもちでそう聞いた。


そしたらめっちゃ良い笑顔で「あなたは絶対にわたしを助けてくれますだってあなたはわたしの英雄ですから」という答えが返ってきた。


俺はその時から危ないやつだと考えるようになった。


そんな考え狂信者にもほどがある。


だから俺は渚が危なくないようにいつも一緒にいることにした。


よく考えるとそれからか俺と渚が相棒になったのは


危なっかしい渚を守るため俺は渚の相棒になることにした。


でもそれは俺の首を絞める行為でもあった。


だってそうだろ。


俺が渚を相棒にしてから渚が積極的に俺を誘惑するようになったんだから


渚はたまに無茶をすることがある。


俺にとって渚は子どものようなものだ。


まあそれでも好き好きされるとやはり女性として見てしまうがやはりそれでも渚をじしんの子どものように感じているのは事実だ。


だから俺は渚が傷つく度にじぶんが傷ついているような感覚になる。


ああいやだいやだ。


涙を流したくなる。


苦しくて苦しくていやになる。


それでも俺は平気のふりをする。


子どもの前ではちょっとぐらいカッコつけたいと思う気持ちはわかってほしい。


俺はあいつの憧れであり親でありたい。


「好きです好きなんです」


そう何度も好意を向けてくる渚の気持ちに蓋をして


わかっているさ向き合ってあげるべきなのは


でもダメなんだよ。


俺と付き合っても渚は幸せにならない。


俺もきっと幸せの人生を歩めない。


だからだから俺は何度も俺の気持ちを否定する。


渚の気持ちを否定する。


それが幸せになるとそう本気で信じて

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