第4話 人生初のむ電車通学で痴漢襲われたらお義兄様に助けてもらいました

そして、翌日になった。


今日から授業だ。


私は朝から生まれて始めての電車通学に乗ることにドキドキしていた。


中学の時は車での送迎だったのだ。

それもお義兄様と一緒に。

でも、八峰学園は場所が違う。

私は車通学は絶対に嫌だとゴネて、生まれて始めて電車通学にしたのだ。


そう、電車通学なら、そこで男の子とお知り合いになれるかもしれない。


私はアニメとかラノベとかでの出会いをとても期待していたのだ。


でも、私は通学電車があれだけ混んでいるとは想像だにしていなかったのだ。


駅の凄まじい列に唖然としたが、なんとか、満員の電車の中に押し込まれた。


嘘ーーーーー! こんなに混んでいるの?


もうぎゅうぎゅうに詰め込まれた。

日本の通学電車がこんなに混んでいるとは思ってもいなかったのだ。


「あんた本当にバカね。そんなの常識よ」

後で散々ネッシーにバカにされたけれど、本当に知らなかったのだ。


だから、お義兄様とかが止めたほうが良いと言ってくれたのは良く判った。


でも、お義兄様は車で私を送ってから白鳥に行くとか言っていたから、それは私がものすごく早く起きないといけないではないか。運転手の馬尻さんとかがものすごく早起きになってしまうから悪いと思ってしまったのだ。


でも、私は通学電車に乗っただけでもう疲れきってしまった。こんなんだったら、明日からは無理言って送ってもらったほうが良いだろうか?


そう思ったときだ。


さわーーーーっと

おしりが撫でられた。鳥肌が立つ。


ええええ!

何なの?


私が驚いて、キョロキョロした。


後ろのおじさんが触っている。


や、止めて!


でも、おしとやかな私は声が出せなかった!


「何してやがる!」

その時だ。地獄の閻魔様もかくやという低い声が電車内に響いたのだ。


ダアーーーーン

次の瞬間おじさんはお義兄様のパンチをもろに浴びて、吹っ飛んでいた。

満員電車の中を。空へ飛んでいた。


「「「ギャーーーーー」」」

悲鳴が上がる。


満員電車の中を頭上から落ちてきたのだ。


各地で阿鼻叫喚の世界になっていた。


「その男をひっ捕まえろ」

お義兄様の声とともに、何故か社内に乗っていた黒ずくめの男の人達が動き出す。

あっという間に男は捕まって次の駅で降ろされていた。


「大丈夫か、愛莉」

私はがっしりとお義兄様に抱きかかえられていた。


「お義兄様!」

私はお義兄様に抱きついたのだ。

私は震えていた。

本当に痴漢に襲われて怖かった。

でも、お義兄様の胸の中はとても暖かかった。

「愛莉!」

お義兄様は私を抱きしめてくれた。

本当にお義兄様はこういう時は頼りがいがあるのだ。

私は思わず漏れてきた涙をお義兄様の胸に押し付けて、制服を汚してしまった。


あまりのことに動転して、なんでお義兄様が一緒の電車に乗っているのか聞くのを忘れてしまった。


そのまま、お義兄様は校門まで私の手を繋いで送ってくれたのだ。

私は少し恥ずかしかったが、痴漢に襲われたところなので、お義兄様の心遣いが嬉しかった。

※※※ ※※※ ※※※ ※※※

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続きは明日

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