かけらについて

昨日はゆうちゃんの

中学、高校時代の生活について知るため

1度彼女の実家に向かった。


カバーのかけられた自転車と

ところどころ角の削れた

石の塀の間を通り抜け

家の横手へと回る。

洗濯物を干すための物干し竿や

雨風に晒され続けて腐った木の板、

伸び放題になり枯れた植物、

ゴミ箱にひたひたになるまで溜まった泥水。

庭と呼べるほど

広い場所でもないそこは、

数年前から時間が止まっているみたいだった。

まるで絵画の中に

飛び込んでしまったかのよう。


視線をずらして家の中を眺む。

掃除されていない網戸には

夏に突進したであろう虫らしき斑点が

ぽつりぽつりとくっついていた。

窓ガラス越しに障子があり、

中の様子がうっすら窺える。

網戸を横に流し、そっと覗き込んだ。


家の中は思っている以上に綺麗だった。

中央にこたつがあり、

使われていないだろうテレビが

ぽつんと部屋の隅に置かれている。

棚の中も整理整頓され、

奥に見えるキッチンだろう台の上には

何も置かれていなかった。

シンクに食器が山積みのまま…

なんてこともない。

庭はこのような状態でも、

最低限自分の暮らす範囲内は

気を配っていたことが見て取れた。


湊「よし。」


今日はお母さんがいない。

家の鍵がかけられ、

駐車場から車が走り去った音が

したのを聞いてから

リビングに駆け降りた。

すぐさま前回見たはずの戸棚や

書類の詰められた箱の中、

クローゼットの奥に眠る段ボールなどを

次々と開いて目を通していく。


湊「…何か。」


何か、見つかれ。

見つけろ。


日記なんてものがあれば

1発でわかりそうなものだが、

生憎お母さんは

日記をつけていない。

部屋を再度見ても

何かを書き残した記録はなかった。


うちの母子手帳や学校からのお知らせなど

重要な記録がまとめてある棚を見る。

引き出しを開けると、

クリアファイルやリングファイルに

それぞれ付箋のメモ付きで格納されていた。

ざっと見ても見つからないなら

くまなく見る他ない。

メモの文言だけでなく

中身まで見ようと

1度全てのファイルを取り出した。


湊「…ん?」


すると、その引き出しの底の色が

棚の色と違っていた。

隣の引き出しの底面と比べてみると、

明らかに褪せた色をしており、

幾分かそこが高くなっている。


湊「…。」


怪訝に思い、薄いファイルを

隙間に滑り込ませ、

下からぐっと持ち上げた。

どうやら段ボールをコの字型にして

底上げしていたらしい。

その下には、またいくつかの小さい紙が

クリアファイルに差し込まれていた。

拾い上げてみると、量はものすごく少ない。


湊「何…レシート?」


近所…とは言っても車で数十分だが…

のホームセンターのレシートが

数枚挟まっている。

重なっている部分が見えるように

クリアファイルの中で少しずらした。

買ったものといえば、

服やホッカイロ、水筒や

お弁当用のカップなどの小物。

そして。


湊「……バスタオル……フライパン、包丁。」


先日、七ちゃんといろはの調査で

見つかったものを不意に思い出す。

そういえば、たくさんの布類に

フライパンと包丁がなかったか。

買い替えたと見れば

筋は通ってしまう。


喉から心臓が出るかと思うほど

嫌な予感がする。

だってわざわざ見つからないように

底上げまでして隠していたのだから。


そうだ。

日付。

恐る恐る視線を動かす。


湊「……2018年、2月…25日。」


7年前…。

うちが、11歳の頃。

小学5年生の冬。

ゆうちゃんは…中学3年生。

何かがあったと予想される年代とも

ぴったりあっていた。


他のレシートや書類と

一緒に置いておけば

なんてことないもののはずだ。

なのに、隠されていたせいで

疑いたくなくても疑ってしまう。


だったらやっぱり

うちの両親が積極的に…?


この頃のうちは

一体何を思っていたんだろう。

本当に何ひとつも

覚えていないものだろうか?


湊「…絶対おかしい。」


何かひとつくらい

覚えていてもいいはずなのに。

お父さんがいなくなったこと、

きっと…きっと、

うちは現場にいたこと。


書類を全く同じように元に戻し、

引き出しを閉じる。

何か過去の情報が残っていないかと

リビングやお母さんの部屋の棚を

もう1度探したのち、

自分の部屋にしまっているアルバムを眺めた。


中身は、ゆうちゃんとの写真ばかり。

可愛い水玉のワンピースを着たうちと、

白いシャツにジーパンを履いたゆうちゃん。

真っ赤なセーターを着たうちと、

クリーム色のセーターを着たゆうちゃん。

そして。


湊「あっ…た。」


白いセーターの上着を着たうち。

この服自体は昔から持っていたらしい。

小学3、4年生あたりの写真だった。

やはり七ちゃんから送られた写真に

映っていた服は

うちのものだったようだ。


次に、自分が小学生だった頃の

教科書やノートを引っ張り出す。


ノートを見てもぐちゃぐちゃな字で

めあてやまとめが書いてあったり、

大事なところに線を引いていたり、

段落の番号が振ってあったりするだけで、

落書き程度に今日あったことを

書いてあるなどはなかった。


湊「何でこういう時に限って…。」


もうちょっとおふざけが好きで

教科書に今日の出来事を

落書きするような子であれば

今こんなに苦労しなかったのに。


宿題…は見る必要ないかと思った瞬間、

不意にお母さんとの会話が

頭の中にすっと流れてきた。





°°°°°





湊「あ、昔使ってた教科書とかってどうしようね。」


お母さん「まだとってあるでしょう。」


湊「うん。うちの部屋に置きっぱ。年末もどうしようか悩んでたんだ。」


お母さん「教科書もそうだし、宿題ノートもじゃない?」


湊「宿題ノート!なっつかしー!あれでしょ、自分で線で区切って自主するところと3行日記を書くところに分けてさ。」


お母さん「そうそう。それで言うと小学生の頃の漢字ノートとかも全部とってあるよ。」


湊「うわわ、懐かしすぎる…。流石に小学生のは捨てていいんじゃないかなとも思うけど。」





°°°°°





湊「3行日記…!」


慌てて宿題ノートの束を抱えて

自分の部屋の床に広げる。

小学1年生の時のものから全て揃っていた。

そこから5年生の時の分を引っこ抜き、

2月あたりのものを読み漁る。


2月ともなればゆうちゃんは

受験期真っ只中で、

最近会えなくて寂しいと書き残されていた。

中学3年生だから

受験のために皆休むらしく、

彼女も休んでいて羨ましいとも。

けれど、時間を縫って

ゆうちゃんは会いにきてくれて、

一緒に遊んだり宿題したりした。


2月下旬。

ゆうちゃんの受験終わって嬉しい。

またたくさん遊べる!


と、無垢に綴ってあった。

その後ゆうちゃん関連のことのは

段々と少なくなっている。

それこそ、受験前までは

相当な頻度でうちの家に来ていたのに、

高校生になって以降は

全くと言っていいほどなくなっていた。

単に高校生になったから

他の付き合いが増えただけかもしれないが、

これまで多くのことを知ってしまっては

不信感が募るばかり。


湊「…この時からうちの家に来なくなった。」


一緒に下校するようになったのもこの辺りだ。

「ゆうちゃんと毎日一緒に

帰るようになって嬉しい」と書いている。

でも、家の近くまで来ては

必ずうちの家に上がることなく

手前でばいばいした。

ゆうちゃんが中学生の時であれば、

そのまま家に上がって遊んでいたはず。


繋がりそうなのに繋がらない。

頭にはこれまでの些細な違和感が詰め込まれ

パンクしそうになっている。

1度頭を冷やす時間を作った方がいい。

リビングに降りて、

冷蔵庫の中からお茶を取り出しコップに注いだ。

外の風のような冷たさが

すとんと胃まで落ちていく。


さまざまな場所を探したが

これ以上探すあてもない。

どうしたものかとダイニングテーブルに着き

ひと息大きく吐き切る。


湊「…。」


テレビを見ようと顔を向ける。

手前にソファがあり、

背もたれの高さがぎりぎり

テレビに重なりかけている。


湊「ちっちゃい時、これ見えなかったよなぁ…。」


正座して椅子に座り

何とか番組を見ていた気がする。

それも…たしか、

小学生か中学生あたりの話だ。

さらに小さい時はどうしていたっけ。

そんな必死になって

テレビを見た覚えはない。





°°°°°





湊「そいえばさ。」


お母さん「うん?」


湊「昔、うーんと昔さ、テレビの真ん前にソファってなかったよね?」


お母さん「…あぁ、そうかも。食器棚とテレビの位置は変えてないけど、ソファをずらすだけで結構変わったね。」


湊「ねー。模様替えってわくわくするんだよね。学校で言う席替えみたいな!」


お母さん「わかるけど、今の位置から変えるつもりはないからね。」


湊「えー、やんないのかー。」


お母さん「今の位置が1番いいの。動線的にもこれがちょうどいいから変えない。」





°°°°°





湊「……動線って…ここにソファない方が絶対いいじゃん。」


改めてリビングを見ると、

食卓とテレビの間に

ソファが割って入るように設置されている。

ソファに座りながら

テレビを見るにはもってこいだが、

お母さんは「動線的に」と言った。

極端に大回りする必要はないものの、

ここに設置されていない方が

テレビやその付近の棚には触れやすい。


湊「……。」


お母さんは変なところで

意地を張ると感じるようになったのは

薬を飲むようになったあたりから。

それより後に模様替えをすることはない。

しかも、こだわりがあるのも

先天的な脳の病気が原因ではなかった。


何かが起こった後に模様替えをし、

以降動かさないと決めているのではないか。


ソファの肘掛けをしっかりと持つ。

2、3人がけのそれは

1人で動かすにはずっしりと重い。

片方だけを持ち上げ、

小鳥のような歩幅でよちよち歩き

45℃ほど斜めにずらす。

床には、フローリングを

傷つけないためだろう

横に長いカーペットが敷かれている。


カーペットの隅を手に取り、

ソファの足の乗るぎりぎりまで

めくりあげた。


湊「…!」


すると、周囲の床とは

僅かに色の薄く、日に焼けていない

優しい黄色が広がっていた。

が、フローリングは

酷くささくれている。

カーペットで覆い隠していた箇所全体に渡り

食器を落としたような…いや、

もっと重たいものを

落とし続けたような跡があった。

ぱっと見だけでは

数えきれないほど存在しており、

集まっていたり、

一部にはささくれはなかったりと

規則性は見られない。


湊「……なに、この傷。」


手で触れるのも気が引けて、

靴下越しに足で触る。

ほつほつと布に引っかかった。

気味が悪い。

ある意味集合体のようにも見えて、

すぐに近くで見るのは憚られる。


深呼吸をして、

けれど目を離すことが出来ず凝視して。

慣れてからしゃがみ込み

その傷をじっと眺める。

ささくれのでき方も様々で、

木まで抉れているところもあれば

気づかない程度に微かに

盛り上がっているところもある。

どれもが爪ほど細く直線的だった。


湊「…うちが小さい時だろうし、これが刺さると危ないから隠した…のかな。」


でも、そしたらお母さんであれば

修理やリフォームを

お願いするのではないか。

この前だって玄関先に設置されている

ポストの塗装が剥がれていたからと

自分で塗り直していた。

網戸の汚れにすら目を向ける人だ。

仕事もしていないようだし

時間が有り余る分気になるのであれば、

フローリングに限って

放置しておくはずがない。

ならば。


湊「……この傷自体を隠したかった…?」


自分で直すにはハードルが高い。

かと言って業者も呼べない事情がある。

その証拠として。


湊「…。」


大きく抉れた傷の奥に転がる

切った爪ほどの

細く小さいフローリングの木の破片、

優しい黄色の一部が

くすんだ黒色になっていた。

数年間も今の状態なのだから

ひょんなことから水が入り込み腐った

…ということもありえるかもしれない。

けれど、このくすみ方は…。





°°°°°





湊「……見る、しかないかな。」


七『…ほんとに大丈夫?』


湊「うん。」


七『わかった。ちょっと…うーん、結構びっくりするかもだから、最初遠目に見たほうがいいかも。』


湊「…。」


七『まずは……この制服って見覚えある…?』


湊「…!」





°°°°°





湊「…あの写真と似てる。」


血が付着し、乾いて年数が

経たものと酷似していた。

綺麗に掃除したのだろう。

それでも完璧には拭いきれず、

業者を呼ぶのはできなかったとすれば。

傷もそのままにしておけないから

隠すための模様替えだったとすれば。


湊「……ここ…で…殺した…?」


わざわざ家に呼び込んでまで?

誰を。

うちの家に入っていても

おかしくない人…?

…うちの家族以外、

昔から交流があった人といえば…。


湊「…ゆうちゃんの、家族。」


佑月さんは生きている、

ならば、行方不明の大輔さんのみ。


…。

あ…。

脳の内側で、何だか嫌な音がする。

嫌なふうに

全てが繋がってしまいそう。

なのに思考の回転を

止めることが出来ない。

これ以上進むなと危険信号が見えるのに。


湊「……ゆうちゃんの家は古い木造のお家だから、そこで殺したら血が滲みちゃうとか…だから、うちの家に誘い込んで……。」


ここで。

普通に刺すだけでは

もちろん床に傷などできない。

ソファのあった位置に横たわらせて。

…あれ。

その前提で見てみれば、

胴体があったであろう場所は

傷が少ないように見える。


湊「……でも、傷が多すぎる。」


5つや10つではない。

もしかしたら100を

超えるかもしれないほどの夥しい数なのだ。

まとめて短刀を落っことしたなんて

突飛なことが起こっていない限り、

こんな数の傷などできない。


湊「何でこんな数…2、3人だとしても相当……。」


…一体何を使用したのか。

不意に思い出したのは

七ちゃんから送信された画像の数々だった。

その中のひとつに、

血の付着していそうな

包丁とフライパンがなかったか。


湊「ここに、人がいて…力を込めて…。」


振り下ろす。

フライパンだとしたら縁だろうか。

…そしたら曲がった傷がひとつくらい

あってもおかしくないはず。

しかし、やはり全て直線的だ。

写真を撮るために手にしていたスマホを使って

試しに動いてみるが、

立ったままだと全く

狙った場所に手が届かない。

運動能力にはそこそこ自信のある

うちですらこんなにぶれる。


しかも相手は大人の男性だ。

寝転がらせるには

相当の力がないと難しい。

もしくは、相手の力を

弱めなければならない。


初めは、主犯はうちのお父さんだと思った。

しかし、七ちゃんも言っていたように

子供用の…うちの服であろうものが

入っていたこと、そして。





°°°°°





七『兄弟がいるならその人のかなって思ったんだよね。湊ちゃんのお父さんの家にあったから…。』


湊「……違うよ。……多分、この制服の持ち主…わかる。」


七『わかるの!?』


湊「…ゆうちゃんの、制服……。」





°°°°°





湊「……せい…ふく…。」


制服が入っていたことが

気になり続けていた。

だって、当時のゆうちゃんは

学校を受験のために休んでいるから

制服は着ないはずで…。


湊「…………ぁ…。」


違う。

受験だからだ。

受験だから制服を着ていたんだ。

その帰りや道中で

うちの家に来て…。


何かがあって。


…。

…。

あの制服の汚れは

例えば正面から刺したとしても

前面全てに血をかぶる

なんてことはないはず。

…テレビでも腹部を刺された瞬間に

スプリンクラーの如く血飛沫をあげる

なんて映像はあまり見たことがない。

だったらあの出血の量はなんだ。


湊「……。」


ほつほつとささくれる床に両膝をつく。

スマホを両手で握りしめ、

うんと高く振り上げる。


相手は…。





°°°°°





「1番の被害者はこの家の娘やな。」





°°°°°





憎い、父親。


湊「…っ!」


振り下ろす直前、

持っていたスマホが滑り落ちる。

背後で地に響く大きな音。

そのままの勢いで前に手をついた。

ひらに鋭利な棘が刺さる。

腹部も顔も、床に近い。


…。


…。

…。


これなら。

最も制服が汚れていた理由が

説明、できてしまう。


湊「……。」


しかも、跳ね飛んだような飛沫を被った

うちの…白色のセーターの上着。

……。

…。

…うちの家に大輔さんを

誘い込んだ…んじゃなくて、

何かがあってこの家で

うちと大輔さんの

2人きりになってしまって…。

ちょうど、ゆうちゃんが…来て……。

…。

…。

うちが……。

…。

…。

…。

…被害に、遭っているところを見て。

守るために、うちが見ている目の前でー。


湊「…。」


嘘だと思いたい。

だけれど、嘘にするには

証拠が揃いすぎている。

うちが何も覚えていないのも、

あまりに衝撃的であるが故に

忘れているのだとしたら、理解できる。

仮定が生々しく

事実であると歯を立ててくる。

脳の皺にまで食い込むようで痛い。


どうにか。

誰か。

嘘だと言って。


これなら。

こんなことが、

事実であるとするならば。

うちは。





°°°°°





詩柚「私、湊ちゃんの通う高校に定時制で入学しようと思ってるんだー。」



---



詩柚「いいよ。いくらでも待つから。」



---



詩柚「じゃあ、少しだけ甘えていい?」



---



詩柚「湊ちゃんがいなくなったら、私死ぬから。」



---



詩柚「…付き合おっか。」





°°°°°





うちは。





°°°°°





湊「だって危なくなったら、ゆうちゃんが助けてくれるもん!」





°°°°°




肘まで床につけ、地面の上で丸くなる。

どうしようもなく全てが痛い。


湊「……知らないままでよかった…っ…。」


でも知ってしまった。

知らないままでいる選択肢を選ばなかった。

調査の止め時などたくさんあったのに、

うちは突き進み続けた。

これが正しいと疑わず、

ゆうちゃんの隠し事を知るためだけに。


それがこの結果だ。

知ってしまったのだ。

まだ憶測でしかない部分だらけだが、

大枠は間違っていないだろう。


知ってしまったのなら。

もうここまで来てしまったんだから

最後まで責任を持って

終わらせることしかできない。


スマホを拾い上げ写真を撮り、

七ちゃんに送信して保存してもらう。

自分のデータからは消して

ソファを元の位置に戻した。

そして自分の部屋に駆け上がり、

およそ1ヶ月半ぶりに使った

キャリーケースを引っ張り出す。


湊「……くよくよすんな、うち。」


頬を叩く。

覚悟を決めた。


ゆうちゃんに直接

話を聞きにいく。

…話をする。

ここまで知ったよ。

正しいならそうだと、

間違ってるなら違うと言って。

本当のことを教えてほしい。

じゃないとうちは、ゆうちゃんと今後

どう接していけばいいのかわからない。

迷子になり続けることになる。


もう手を引いてくれる人はいない。

自分で歩み寄るしかない。

歩いて、近寄って

今度はうちから手を握れるように。


ゆうちゃんは、世界で1番大切な人。

だからこそ、先に待つものが地獄だとしても

最後まであなたと向き合うよ。

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