　電車のなかで、シートに座れたものの車内は静かなので、当真くんと会話するのも憚れるので、大人しく座ってスマホをいじって、WEBコミックを読んでいた。

　うん？

　気が付くと隣で当真くんが、カバーをつけて何やら漫画を読んでいる。

　へぇ～、ハードなバトルものなんか読むんだ。なんだろ？　意外……でも、まあ男だから読んでてもおかしくないか。

　いや……ちょっと待て。

　その主人公って……俺に似てないか？

　当真くんの視線がアツく主人公に注がれている。

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