鬼退治に行った桃太郎はどうなるか?
「めでたしめでたし」で終わらないのが【桃太郎システム】。
鬼を退治した桃太郎は強い。
凶暴化するので、それを成敗するため、幕府は爺役と婆役と影役を編成するという、アイデアがスゴすぎる世界観。
しかも、鬼が荒れ出し、桃太郎が現れるのに一定の周期があります。
何年も何年も、幕府はこの【桃太郎システム】の悲劇を繰り返すのを終わらせるため、鬼や桃太郎についての研究を長年にわたり行っています。
「設定」に重きを置くお話なので、人間関係による心理描写に乏しい傾向があって、読み続けるか悩んだ時期もありましたが、最新話まで辿り着いてみた今、最後はどうなるんだろうなぁと、気になる作品だな、と思ったので、レビューさせていただきました。
そもそも全否定になりそうで恐縮ですが……
「桃太郎」っておとぎ話の名前自体が若干ダサいので、キャラクターとして唆られるか?と個人的には思うのですが……それを超えても、最後はどうなるんだ!?と。
興味深い作品です。
鬼を倒した後、今度は強大な力を持つ桃太郎が人類の脅威になって……という話。
登場人物たちが渋くてかっこいいです。
高い筆力で描写された戦闘シーンが圧巻で、命を懸けた緊迫感ある戦いの様子が目に浮かぶようです。
作中に桃太郎システムという用語が出てきて、それは端的に言えば、桃太郎が鬼を倒した後、人々が脅威となった桃太郎を倒す、というものなんですけど、いろいろと謎めいたところもあって、先が気になるストーリー構成になっています。
原作の桃太郎は勧善懲悪の話ですけど、この作品はそうでなさそうなかんじがあって、あの原作からここまで奥深い物語に膨らませられるのはすごいと思いました。
とてもおすすめの作品です。