手塚治虫的短絡的犯行

風馬

第1話

今日は楽しみで大好きなブラックジャックの掲載日。

いつものように掲載されているブラックジャックのページをめくる…。


ランプは今日も膨大な書類を引っ掻き回し、手術困難な病人を探す。

勿論、宿敵であるBJことブラックジャックを陥れるために…。

しかし、どんなに引っ掻き回しても書類は見つからない。

そう、彼の前ではどんな病人でもオペが成功してしまうのだ。

ランプ:「困った…」

そんな時、ランプの頭のろうそくに明かりが灯った。

そうだ、作者を脅迫してBJに無理難題をふっかけてやろうと…。

彼はそう思うと直ぐに行動した。


矢庭に宝塚の自宅に潜入し、漫画を描くことに一心不乱に熱中している作者こと手塚治虫の背後に立った。

気配を感じた手塚は言った。

手塚:「あなたは誰ですか!」

ランプ:「誰だっていい。こんな用件でやってきた」

そういうとポケットから黒く光る拳銃を取り出した。

手塚:「用件…用件は何ですか?」

手塚は拳銃に怯え、語気を弱めた…。

ランプ:「BJを陥れろ…。出来るな?」

手塚:「わかりましたよ。次のページで陥れますよ。準備はいいですか?」

ランプ:「おう…」

ページをめくるとランプが病人を従えBJと対面していた。

ランプ:「この病人を治さないと無免許医師として訴えてやる!」

BJ:「わかった、わかった。病人をおいて、あんたは部屋から出た、出た」


数時間後…。

オペを終了し、BJが部屋から出てきた。

ランプはにんまりとして言った。

ランプ:「失敗しただろう?」

BJ:「残念だったな。成功したよ…」

そう言うとBJはぐったりとしてソファに横になった。

ランプ:「な、何?や、奴め…」


もう一度ページをめくると作者が…。

作者:「こんな結果になりましたけど、全部描いているのは結局私なんですよ…」

そう言うと作者はがっくりと首を落とした…。

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手塚治虫的短絡的犯行 風馬 @pervect0731

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